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KEEP YR ROCKIN’  ~  ロックを葬り去る前に・・

Posted by 高見鈴虫 on 26.2019 ROCKを葬り去る前に ~ 大人のダイエット奮戦記   0 comments
また例によって、かみさんが里帰り中である。

んだよ、またかよ、な訳である。
どんな事情でか、最近勝手に悠々自適な暮らしを始めたかみさんは、
年に二回、あるいは三回と、日本とこちらを行ったり来たり。

あのなあ、で、俺はどうしたら良いわけ?
は?あなたのことなんて知らないわよ。
私は大丈夫。いまこうしている間にもちゃんと収入は確保してるし。
オンライン株?まさかビットコインなんかじゃあるまいな?
株?ビットコイン?なんの話をしているの?
ねえ、もうそういう次元で私に物を言わないでくれる?
良いのよ、私のことは放っておいて。
あなたはあなたの自分のことさえちゃんとしていてくれれば良いの。
いや、そういう問題じゃなくてさ。
あなたはそうやって死ぬまであくせく働らかされていれば?
私はもう会社勤めはたくさん。
他人のためにこき使われるなんてもうまっぴらよ。
そう思って、私はその方法を見つけるために努力してきたの。
これがその結果。好きなときに好きなところで好きに過ごす。
そうやっている間にも収入はちゃんと確保している。
大金持ちにはなれないけれど、これから確実に着実に収益は増えていく筈。
だからわたしは大丈夫。
私は私で私の方法で好きにやるから、
あなたはあなたで自分の好きなことをしていれば良いわ。
仕事でも、バンドでも、ベビーメタルでも。
あのなあ。
じゃね。ぶーくんのこと、よろしくね。
あ、あと、余計なことかもしれないけど、あなたのそのお腹。
おなか?
その太鼓腹、そろそろどうにかしたほうが良いわよ。
どうにかするっていっても・・
私がいない間にちょっとダイエットでもしてみれば?
ダイエットって言ってもそんな暇も余裕もねえし・・
ご飯食べなければ良いんじゃない?
それだけ無駄な脂肪を蓄えていれば、
一ヶ月二ヶ月、なにも食べなくたって死にはしないわよ。
でもそれじゃあ仕事にならねえだろ。
はいはい、会社勤めは大変ですこと。
おまえ、ちょっと世間を舐めてないか?
なんとでも言って。
私はわたしの生き方を選んだ。
会社勤めもせず他人に使われることも縛られることもなく、
毎日あくせくと働くことなしに、
慎ましやかだけど安定した収入を確保すること。
そのゴールに少しづつだけど着実に近づいている。
で?あなたのゴールはなに?
計画なんてしたって、世の中予定通りにならない、なるはずがないって、
いつも行き当たりばったりで。
で、その結果がなにひとつとしてなにも上手いこと行かずに、
どこへ行ってもなにをやっても愚痴ばかりこぼして。
ねえ、私はもう、そういうひとの泣き言につきあわされるのには、
心底飽き飽きしたのよ・・





という訳で、妻の旅立だった夜、
深夜に帰り着いたこの空っぽの部屋。

なにはなくとも犬の散歩を済ませた後に、
そして覗いた冷蔵庫。
もしや?と思ったその悪い予想どおりに、
その中はまさに、空っぽ・・

代わりに冷凍庫には犬の食事、
その一食分づつが一か月分、
ぎっしりと詰め込まれている。

青いマークが朝ご飯、赤いマークが夜ご飯。
サプリメントもそれぞれの袋に入っていますので、
食事の後のおやつのときに忘れずに与えてください。

で?で、で、俺の飯は?・・・

と、ふと見れば、キッチンのマットの上に、
これみよがしに置かれた体重計。
思わず誘い込まれるようにその上に乗ってみれば、
え!?・・・・???
なんと、確か、去年の今頃に量った時、
犬の体重を量る際に、おい、ここに乗れ、
と言ってもガンとして聞き入れられず、
であれば、
俺が犬を抱えて体重計の上に乗り、
そして、犬を下ろした俺自身の体重を引けば、
犬の体重が算出できるではないか、という訳で、
と、その時の体重が確か・・

という訳で、信じられないことにいったいどういう訳か、
俺はこの一年間、日々20っ個の皿回しを同時進行するような、
激務に激務を重ねたその青色吐息の中にあって、
だがしかし、なんとなんとその体重が、20パウンド、
つまりは、10キロ近く、体重が増えていたのである。

ええええ!?なんで?
あれだけ忙しかった俺が、
いつの間にかなんでここまで太る余地があったのか。

或いは、である。
或いは現実問題として、仕事をすればするほど太る。
或いは、そう、それはもしかすると、貧困こそは肥満度、
その定義通り、仕事ばかりの一年間、
その積もり積もった心の貧困こそが、この肥満へと現れているのか、と。

これはこれは、であった。

まあ確かに、日々スーツがきつくなる、
あるいは、着ている服がどれもこれも窮屈で堪らず、
そしてなにより、この宿病とまでなった腰痛から、
日々の胃のムカつきから、寝付きの悪さから、
そして最近になってまた夜中のこむら返りが頻発を始め、
ともすれば、犬の散歩の最中に足が攣る、
あの忌々しいチャーリーホースがまた帰って来やがった。
その体調の変化に、気がついていなかったと言えば嘘になる。

もしかしてそのなにもかもが、
この俄に膨れ上がっていた太鼓腹、
それに象徴されるこの急激な体重の増加、
そこに原因があるのだろうか?

嘗て、あの奇跡のマッサージ師から釘を刺されたこの言葉。
お前の身体は、太るようにはデザインされていない。
なにか調子が悪くなったときには、まずは飯を一食抜いてみることだな。

つまりは、そういうことなのか?





という訳で、妻の旅立だった空っぽの夜。
取り敢えずは犬の食事。
妻の用意していったその一食分のパック、
夢中になって晩飯をがっつく犬の姿を眺めながら、
で、俺の晩飯、なにを食おうか、と。

ただ、と思った。
そう、ただ、腹はあまり減っていない、のである。

或いはともすれば、ここのところ、腹が減った、
その感覚を覚えることがない。
ただ、時間になったら飯を食う、その習慣に流されて、
食いたくもないのにただ食っているだけ、
食事のたびにそんな感じがしていたのだ。

どうせなら一食抜くか、とは常々思いながらも、
ただ・・ いま食っておかないと次にいつ食えるか判らないし、
あるいは、また夜更けになってまたなんとなく口淋しくなっては、
やれチップスだ、アイスクリームだ、ピザの残りだ、
なんてものを食べては翌朝目が覚めた途端に、
ゲップ、と消化不良の苦い胃液がこみ上げてくる、
あのなんとも不快な感覚・・

であれば、と思った。
かみさんの小言に付き従うのはなんとも癪ではあるが、
なによりこんな時間にわざわざ飯を作るのも面倒だ。
であれば、夕飯の一食ぐらい抜いても大したことはねえだろう。

という訳で、かみさんが旅立ってから、
俺はなんとなく、飯を食うのをやめた、のである。
理由はただ、面倒くさかったから。
飯を作るのも、そして食べるのも。
ただ不思議なことに、飯を食う習慣をやめたからと言って、
しかし別に、腹が減らない、のである。

おかしいな、もう二日も飯を食っていない、というのに・・

ただ、なんとなくふと、それはフラバ、あるいはデジャヴのように、
熱々じゅぅじゅうぅのチーズバーガーにフレンチフライ山盛り、の映像や、
あるいは、とろとろチーズが長ぁく糸を引くピザ、
そのなんとも生々しい映像が、次から次へと脳裏に広がっては、

ああ、バーガー食いてえ、ピザ食いてえ・・

とは思いながらも、わざわざ電話で注文して、
あるいは家に犬を残して買いに出て、
なんていうのはあまりにも面倒くさい。

まあ良いか、と思った。
まあ良いか、飯なんて、面倒臭えしさ・・

そして三日目の朝目が覚めた時、
ふと、なんとも懐かしい感覚に気がついた。

なんか、腹が減ったな・・

腹が減った。
この久々に感じた空腹感がなんとも懐かしくも思えたものだ。

ああ、腹が減った。
そしてふと、この久しく忘れていた空腹感に、
妙な光明を得ては、思わず乗ってみた体重計、
であったのだが・・・

ん?あれでも、体重、全然変わっていない・・

三日も飯を食っていないのに、
なぜ体重が変わっていないのか・・

そしてふと目を上げたその姿見の中にある、
まるで轢き潰されたガマガエルのような無様な中年の男の姿。

三日飯を食っていないのに、いまだにこれかよ、と。

これはこれは、であった。
これはこれはこの肥満病、
ちょっとかなり、重症であった、ということな訳か、と。





実は、この肥満を楽観しては放っておいたその理由というのが、
痩せようと思えばいつでも痩せられる、そう思っていたのである。
その楽観の根拠というのが、他ならぬ、CHOPT。

CHOPT




最近、ここニューヨークのそこかしこに乱立を始めたこのサラダ・バーのチェーン店。
昼飯時ともなれば店の外に行列ができるほどの大盛況である訳なのだが、
たかがサラダが何故に人々の注目を集めるのか。

という訳で、また別になにを食いたいわけでも腹が減っている訳でもなかったランチタイム。
仕事の間の僅かな時間を見つけてはさまよいでたミッドタウンの街並み。
で、なにを食おうか、とその選択を考えるのがなによりも煩わしく、
いいや、またいつもの近所のデリで、
サンドイッチでもピザでもカップラーメンでも。
と思いながら、ふと目についた通り向かいのCHOPTの前の行列。
サラダバーというからにはまたダイエット亡者の女どもばかりか、
と思えば、よくよく見ればその行列のその半数以上が男たち。
それも、いかにもダイエットに気を使っているセレブ気取りのキザ野郎ばかりか、
と言うとまったくそんなこともない。
白人黒人アジア系からラテン系まで、老若男女よりどりみどりの人々。
え?なんで?なんでこんなに多くの人々がたかがサラダバーなんてものに・・
という訳で、性懲りもなくむくむくと頭をもたげるゲテモノ好奇心。
CHOPT、その謎を究明するべく、ものは試しとその行列に並んでみた訳だ。

という訳でCHOPTであった。
リストの一番上にある、つまりは一番人気のケール・シーザー・サラダ、という奴。
あの馬の飼葉のようなケールを、包丁というよりは首切り用のマチャーテのような巨大なナイフで、
ゴリゴリと粉々になるまで切り刻んでは、丼大のパックの中にギッチギチと詰め込んで。

で、その最近話題のサラダどんぶり。
食べ始めるとこれがなかなか実に美味い。
ただ、たかがサラダ。
足りなかったらまた買い置きのカップヌードルでも食べれば良い、
とたかをくくっていたのだが、
その細切れの野菜がぎちぎちに詰め込まれたサラダ丼、
その量が見かけによらず半端ではない。

まさに丼飯を掻き込むそのままに、
食べ終わってみれば腹いっぱいの大満足感。

そう、このCHOPT、サラダだけで腹がいっぱいになるのである。

これはこれは、であった。
腹がいっぱいの大満腹、でありながら、
しかし腹にもたれず身体も重くならず、
なにより、昼食後にたびたび襲われたあの眠気とも無縁。

ああつまりはこれ、一日中モニターと睨み合ったまま徹底的に身体を動かすことのないこの時代、
そんな時代にぴったりと合致した、ということなのだろう。
つまりは、徹底的に肉体的な作業のない労働に順応した、
言ってみれば、社内家畜の飼葉、ということなのだろう。

という訳で、昼食はサラダ、の、このヘルシー感覚。
それ以降、ちょくちょくとこのCHOPTのサラダを食べていた訳なのだが、
そう、いくら太っていようがその気になりさえすれば、
このCHOPTのサラダさえ食っていれば自然と痩せる、その筈だ、
と思っていたのである。

という訳で、妻の旅だったその後、三日間の絶食の後に、
昼はこのCHOPTのサラダで腹いっぱい。
そして夜は夜で、近所のスーパーで山程に買い込んだまたまたのケール。
これを独自にCHOPTしては、昼に余分に貰っておいたドレッシングと混ぜ合わせ。
ただ、この夜の自作のケール・サラダ、ではあったのだが、
やはり昼のCHOPTに比べてその味覚のバリエーションからがあまりにも単調過ぎ。
うーん、やっぱり、あのCHOPTのサラダ、
ケールに加えて、レタスからクルトンからパルメザン・チーズからを加えた、
あの絶妙のコンビネーション。
やはりこの自作のなんちゃってケール・サラダには及びもつかない、
どころか似ても似つかない。

うーん、CHOPT、
たかがサラダ、されどサラダ、侮れないなあ、その人気の秘密。

という訳で、かみさんが旅立って一週間。
どの間に食べたものと言えば、
ケール、ケール、ケール・サラダばかり。

おお、俺はこの一週間を、完全なベジタリアンとして過ごした訳か、
であれば、さぞかしドラスティックに、その体重が減っているに違いない、
と思ってみたらあら不思議。

ええええ!? 体重、全然、減っていない・・

これはこれは、であった。
一週間野菜ばかり食べていながらまったく痩せないその不思議。
つまりは、それだけ内蔵に無駄な脂肪が蓄えられていた、
或いは・・つまりはこれが、中年太りという不治の病。

いったい、どうなっちまっているんだ、俺のこの身体・・・





という訳で、ようやく辿り着いた土曜日の朝、
またいつものようにセントラルパークに集合した犬仲間たちと、

奥さん居なくて大変ですねえ。
そうそう、朝6時に起きて、残業もぶっちして5時帰り。
で、帰ってからまた仕事していたら世話ねえって。
で、なにを食べてるの?男ひとりで。
それがさあ・・

へえ、ベジタリアン?
そう、かみさんが出発前に、そのお腹どうにかしろ、とかぬかしやがってさ。
で頭来て、三日断食。そしてその後は、
サラダ、サラダ、サラダばかり、なんだけどさ・・

それがどうも不思議なことに、
野菜ばっかり食べているのに、体重がまったく減らないんだよね。
つまりこれ、すべてが中年太りの本脂肪。
身体中にべったりと脂肪の層が貼り付いたまま、
ちょっとやそっとではこそげ落とせない、
岩のような固定脂肪、なんてものに成り代わっていたのか、と。

なんて話を小耳に挟んだ健康マニアの某氏。

ニヤニヤと俺の愚痴愚痴を聞いていたかと思うと、
ああ、それ、駄目ですよ、と笑われた。

え?野菜ばかり食べてても、痩せないの?
そう、野菜ばかり食べていても痩せませんよ。
なんで?
なんでって、野菜ばかりでは脂肪が燃焼しないから。
脂肪が燃焼?
試しに、ちょっと肉を食べてみたらどうですか?
肉?肉なんか食ったらまた太っちゃうんじゃね?
いや、肉を食べれば脂肪が燃焼されるから大丈夫。
ただ、
ただ?
ただ、ご飯、つまりは肉と一緒には炭水化物は食べないこと。
ご飯は食べない?
そう、肉なら肉だけをがっと食べる。
肉だけ食べていれば痩せますよ。
ああ知ってる、つまりはそれ、パレオ・ダイエット。

そう、嘗て試したパレオ・ダイエット。
白米やパンやパスタを食べず、おかずだけで腹いっぱい、
別名、王様ダイエット、という奴である。

前回このパレオ・ダイエットを試したときには、
始めた翌日からみるみると体重が減っていったものなのだが、
その経験を踏まえた上で、今回は更なるアップグレード。

つまりは、肉も魚も食わずに、ただただ野菜だけ食っていれば、
その効果は二倍三倍、と思っていた、その筈が。
そうか、肉を食わないと痩せないのか・・

現代のダイエットの基本はですね、
好きなものを好きなだけ食べれば良いんですよ。
好きなものを好きなだけ食べて、そして思い切り運動する。

好きでもない野菜ばかり食べて俄ベジタリアンになったり、
あるいはそう、断食、なんてしてみたら、
それこそ自殺行為もいいところですよ。
そうやって無理をすればするほど、
痩せる、どころか、身体に甚大なダメージを与えることになる。

以前わたしもやれ断食だベジタリアンだとやっていた時、
みるみるうちに髪の毛が細くなって、
そして抜け始めた。

ええええ!?
ダイエットをしたら髪の毛が抜けた?

そう、無理をして身体にダメージを与えると、
そのツケが必ず思いもよらなかったところに返ってくる。
無理なダイエットの後には必ずリバンドが待っているし、
なによりこの歳になって無理な減量なんてやった日には、
まじめのまじめに妙な病気を抱え込むことにもなり得るのだから。

いいですか、ダイエットの基本は、無理をしないこと。
食べたいものを食べたいだけ食べる、その基本は忘れちゃだめです。
ただ、そう、ただ唯一のこと。
肉と炭水化物を一緒に食べないこと。
そして、運動を忘れないこと。
ただ、その点、私達は大丈夫。
朝夕晩の犬の散歩、これだけも、
実はかなりの運動になっているのだから。





無理をしないこと。
身体にダメージを与えないこと。
犬の散歩を欠かさないこと。
つまりは、嫌なことをしないこと。

一見意志薄弱の自堕落な言い訳、にも思える、
この現代のダイエットの鉄則。

だがしかし、腹は凹んだが頭が剥げた、では元も子もない。

うっし、であれば、これぞ渡りに船。

散歩から帰り、犬を家に置いた途端に、
すぐ帰る、ちょっと待ってろ、と走り込んだトレーダー・ジョー。

オーガニックのリブアイ・ステーキが10オンスで10ドル。
これを買い込んではレジに並ぶ間に、
ステーキの美味しい焼き方、なんてのを検索しては、
くううう、肉が、肉が、肉が食えるぞ、腹いっぱいに!

という訳で、ステーキである。

1.肉を室温に戻し、
2.ペーパータオルで肉の水分を良く吸い取って、
3.上からトンカチで叩いて肉を平面にして、
4.片面に格子状に切れ目を入れては塩コショウ。
5.そして熱々に熱したフライパンに、バターを一匙。
6.バターが溶けたのを見計らっては、切れ目をいれた側を下にして、一挙にじゅうううう!
7.そして待つこと約3分。三分の一ほど焼けて色の変わったところで、
8.えいやあとお、とひっくり返してはすばやく塩コショウ。
そしてここが大切。
9.ひっくり返した後は、30秒ほど焼いたのち、
10.そしてそのまま、火を止めてしまう。
11.上からアルミホイルを被せては、予熱を使って肉を温めながら、
12.その間にちゃちゃちゃと用意した付け合せのサラダ。

本当にこれで、中までちゃんと火が通っている訳?
と恐る恐ると切れ目をいれたその肉の塊り。
仄かな赤みは残しているものの、血が滴るというよりは、
その旨味がぎっちりと中に閉じ込められては凝縮されている。

おおおお、これ、まさに、写真で見るじゅうじゅうステーキ、
そのものじゃねえか!

そう言えば、にんにくをスライスするのを忘れていた、
とその代わりに、にんにくパウダーをぶっかけては、
再びひとすくいのバターを乗せて・・

口いっぱいに頬張ったその肉の塊りを、
飲み下すたびに涙がこぼれそうなほどに身悶えるほどに、
美味しい、あまりにも、美味し過ぎる・・

これはこれは、であった。
味付けなどなにもせずに、
塩と胡椒とバターだけ、でありながら、
このステーキ、まじ美味い!
これぞ、肉のありがたみ、という奴か、と。

そのあたりのステーキハウスで食ったら100ドルをくだらないであろう、
その絶品のステーキが、トレジョーの特売品10ドルでの天国体験。

やっぱり俺は野菜じゃ駄目だ。
ご飯など要らない、ダイエットも太鼓腹も知ったことか。
ただ、ただただ、ただただただ、
俺は、肉が食いたい。肉だけ食っていたい、
その欲望に素直に付き従うままに、

で?で?で、これを食っていれば、痩せる、とそういうことなのか?
こんな美味しいものを毎日腹いっぱい食っているだけで腹がへこむ?

であれば、これぞまさに、極楽ダイエットではないか。



という訳で、昼夜、と食いに食いまくったステーキ。
合わせて20オンス。つまりは、500グラム、0.5キロ。

いったいこんなもの食っておいて、
その体重がどれだけ激重になっているか、
そして翌朝、戦々恐々で登った体重計。

げえええ、なんだこれ!?
一晩でいきなり3パウンドの減、である。

おおお、奇跡か魔法か!
肉を食えば痩せる。
肉ばかり食っていれば痩せ続ける、
というのは、まさに本当であったのか。

ってことは、あしたのジョーの力石は、
断食断水などせずに、毎日ステーキばかりを食っていれば、
死なずにすんだ、ということだったのね・・

という訳でこの21世紀。
おかずだけ食っていれば痩せる、この極楽的王様ダイエット。

であれば、と思わずその生来のゲテモノ好きに火が着いた。

であれば、おかずばかり。
食って食って、食いまくってやろうではないか。

という訳で、ステーキの翌日、
どういう訳か、おでんが食いたい!

その天啓に導かれるままに、
おでんの具材を山程買い込んで、というのは嘘で、
日系食材店の冷凍庫の中、
冬の間から氷漬けになっていたその売れ残りのおでんセット。
着いてきただし汁にペットボトルの水をぶち込み、
その上から凍ったままの具材から、
そして水増しとばかりに山ほどしらたきを打ち込んでは、
ぐつぐつぐつと弱火で煮ること3時間あまり。
で、食った食った、食ったぞ、おでんばかり二人前。

これ、これ、これ、このおでん、
凄く甘い、凄く旨い、すごくすごく、とてつもなく美味しい!

で、その翌日。
今朝はどっちだ、と乗った体重計。
おおお、2パウンドの減。
昨日のおでん、あれだけ食って食って食いまくっておきながら、
なんとなんと、朝に起きればお腹すっきり。
そしてなにより、食えば食うほどに体重が減る。

という訳で、当初予定していた15パウンドの減量。
最初の一週間にしてその予定の5パウンド減をクリア。

このまま男のズボラ飯。
食いたいものを食いたいだけ食い続ける、
その極楽的王様ダイエット。

という訳で、会社帰りに立ち寄ったトレーダー・ジョー。
男のズボラ飯、その食材を漁りながら、
ふと目についた冷凍魚の山。

そうだな、ステーキ、おでんと来て、その次は・・

と、そこには倉庫から出されて山積みになった、
まるでレンガ、というよりは瓦の試割のような巨大な冷凍マグロの切り身から、
アラスカン・サーモンからソードフィッシュ:メカジキの特大ステーキ用から、
その見るからに大味の巨大すぎる切り身のブロック。

とその中に一瞬目を引いたマチャーテのような白き尖頭系。

これ、DOVER SOLE つまりは、舌平目、ってこと?

し、し、舌平目のムニエル・・・!?

嘗ての高級洋食、その代名詞となりうるこの冠的料理。
それがなんと、三ひれ5ドル、の大特価、なのである。

という訳で、食材を前に再び手にするIPHONE。
いつものクックパッドのサイトからの男料理の極意の数々。

舌平目のムニエルの作り方。

1.魚を洗う。
2.水気を取る。
3.塩コショウ適当。
4.小麦粉をぶっかける。
5.パンパンと粉を落とし、
6.バター一欠片を溶かした熱々のフライパンに、じゅーっとやって片面約3分。
7.ひっくり返して待つこと1分。
8.えいやあとお、と白ワインを大さじ一杯。そしてレモンを絞っては蓋をして、
9.そこで火を止めてしまう。
その間に、
10.ちゃっちゃちゃ、と添え物のアスパラガス。ぶつ切りにしてパックにいれてレンジでチンしただけ。
11.用意ができたらお皿にもってできあがり。お好みによってレモンとバターを添える、と。

え?それだけ?それだけで、舌平目のムニエル。
あの、高級フランス料理の真髄が味わえるという訳なの?

という訳で、この究極のズボラ飯たる舌平目のムニエル。
その味たるやまさに、極楽的なまでの美味。
小麦粉を落とすのを忘れてちょっと焦げ付いたりもしたが、
いやはや、この白身の魚肉の柔らかさ、まさにとろけるようではないか。




という訳で、かみさんの旅立った空っぽの部屋で、
俺はひとりでなにをしているのか、と言えば、
そう、料理。
つまりは、男のズボラ飯。

ビフテキから、ベイビーバックリブから、
ローストチキンから、イタリアン・ソーセージから、
すき焼きから、麻婆豆腐から、うなぎの蒲焼一丁丸かじり、
なんてことまでしでかしては、

普段であれば、おかずはご飯を美味しくいただくためのモーター役、
そのありがたい一切れを家族一同で大切に切り分けながら、
そして頬張る熱々の白いごはん、
そう、おかずとはなにより、この白米を食べるための道具であった筈。

がしかし、ここに来てのこの極楽的王様ダイエット。
ご飯だ味噌汁だ、なんて貧民食は知ったことか。
俺は、おかず。おかずを主食として、
好きなものを好きなだけ思いっきり食いまくる、
このなんとも豪勢な男やもめ御殿。

日々そんな暴飲暴食を続けながら、
罰があたる、どころか、日に日に綺麗に1パウンドづつ減っていく訳で。
そして改めて思う。
世に居る肥満な方々。
つまりはこの時代、安い炭水化物と高カロリーのファストフード、
そんなジャンクばかりを喰らえば食らうほどに太りに太り膨らみまくる。
現代の貴族はもう、炭水化物、なんていう貧乏臭いものは必要ない。
おかずを主食として、好きなものを好きなだけ食べる。
それこそが21世紀の究極のダイエット。

お米一粒の中には7人の神様がいる、なんて戯言に騙されては、
炭水化物とお新香だけで生き抜いてきた赤貧洗うが如しのど貧民。
そんな水呑百姓的な禁欲主義。
我慢して我慢して我慢して我慢して、
耐え難きを耐え忍びがたきを忍び、
欲しがりません勝つまではの一億火の玉、
その挙げ句の燃え尽きちゃって焼け野原、と。

という訳で日本食である。
なにからなにまでに醤油をぶっかけては、
味噌汁お新香、焼き魚に、と塩辛いものばかり。
それに、お米、お米、お米ばかりを詰め込み続け、
挙げ句の果てにそのうま味の元は化学調味料ばかりじゃねえか、と。
この時代における様々な奇病の数々、
その元凶が実は、塩分摂りすぎ糖分とりすぎカロリー高すぎ、
おまけにその全てが徹底的に化学調味料漬け。
この現代の奇病、その全てが、そこに原因があるののではないのか!?

ふざけるな、と一言。
俺はそんな喧伝にいつまでも騙されたりはしないぜ、と。
俺はおかずだ。おかずだけ食って生き伸びてやる。



という訳で、この極楽王様ダイエット。
その二週間の間に、まさかあの太鼓腹、
いまにもスーツの前ボタンを、
あるいは、Yシャツのボタンさえもを弾き飛ばしそうだった
あの潰れたガマガエルの太鼓腹が、
いまとなっては嘘のように真っ平ら。

最近となっては、起き抜けにまずは腹筋50回。
これまで、20回もやればぐったりしてそのまま枕の中に逆戻り、
であったはずのこの起き抜け腹筋が、
いまや流れるように滑るように、
すいすいすい、とものの3分もしないうちにはい終了である。
そうか、つまりは、筋力が衰えていた、ということではなく、
ただたんに腹の肉が支えていただけの話なのか。

とふと思えば、
そう言えば最近、足が攣らないよな。
あの、疫病神の腰痛も、階段での息切れも、
胃のムカつきも、踵の鈍痛も、
いつのまにか嘘のようにかき消えている。

つい先日まで悩まされてきた、
あの不快な痛みのそのすべてが、
デザインされた体重の、その重量オーバーのためにに引き起こされていた、
つまりは規格外の比重過多の状態であった、ということなのか・・

という訳で、かみさんの旅だった空っぽの日々。
さぞや燦々たる男やもめの蛆湧き状態か、と言えばさに非ず。

朝の6時にすっきりはっきり目が覚めては、
おはようおはようと顔を舐め舐めに絡みついてくる犬をウエイト代わりに、
腹筋50回と柔軟体操。
朝のお通じも嘘のような良好続き。
そして朝一番の公園でこれでもかとボール遊びに昂じては、
そして家に着いた途端にグゥと鳴るお腹。

さあ、この極楽独身貴族暮らし。
その究極的王様ダイエット。
今日はいったい、なにを、食べてやろうか。

と、そんなこんなで辿り着いた二度目の週末。
今日だけはちょっと自分を甘やかしては一時間の遅寝と洒落込み、
そして犬仲間たちの待つセントラルパークの丘の上。

去年買った、中国製の麻のシャツ。
当初は寝間着代わりのXLサイズであった筈が、
洗濯を繰り返すたびに嘘のように収縮を繰り返し、
いまとなっては、キッツキツのピッチピチ。
ちょっと肩を上げただけで、下手をすれば深呼吸をするだけで、
ムッシュムラムラ、びりびりと破けてしまいそうな、
そんな情けない状態に陥っていたこの麻のTシャツ。
一度着たが最後、腹がパンパンに突っ張っては、
汗の滲んだ肌にみっちりと密着して脱ぐに脱げず。
慌ててかみさんを呼んでは、
これ脱がしてぇ、とバンザイをしたまま追いかけ回し、
なんてことをつづけていたその鬼門の麻のシャツが、
どうしたことか、まるで夢のようにすっぽりと収まっては、
胸の下には風の流れる感覚さえある。

という訳で、このスキン密着の麻のTシャツ。
まるで身体中のラインが浮き彫りになるようなマッチョシャツ、
こんなものを、再び着れることになるとは夢にも思わなかった、
その歓びに打ち震えながら、
そして颯爽と乗り込んだ週末ドッグ・パーティ。

あれまあ、と目を瞠る人々。
あらあ、あんた、おくさんいなくなって、随分と顔が小さくなったんじゃない?
へへへ、どうだ、痩せただろ?
ああ、そうか、痩せたのね、確かに。
目標の15パウンド減量の一歩手前!どんなもんだい。
ダイエットしてるの?
ダイエットどころか、と思わずそこで咳払い。
好きなものを好きなだけ腹一杯に、
食べて食べて食べまくっている。
で?で、15パウンドの減量?
そう、そのとおり。

あの愚妻め、バカ妻め、好き放題に馬鹿にしやがって。
その太鼓腹、どうにかするまで帰りません、
なんて、くそったれも良いところ。
どうだ、一月足らずで15LBの減量。
男の底力思い知ったか。

パレオ・ダイエットって言ってさ、
別名王様ダイエット。
ご飯、なんていう貧乏臭いものは一切食べず、
おかずだけ。好きなおかずだけを食い放題に食いまくる、
それだけで、ほら、この通り。

独身貴族を満喫って訳ね。

どんなもんだい、だぜ。
帰ってきたら思い切り驚かせてやろうと思ってさ。

と、そんな俺のドヤ顔に、
どういう訳か、微妙な表情の面々。

まあ、良かったんじゃない?
取り敢えず、ほら、こうして元気にしてるみたいだし?

元気?元気って俺はいつも元気だぜ。

嘘よ、とギャラリーの奥様方。
ついこの間まで、あなたはまるで、亡霊みたいだったのよ。
亡霊?
そう。いつも寝不足で、浮腫んだ顔して。
そこのベンチでうつらうつら。まるでホームレスみたいだった。
ホームレス?俺が?
あなたの奥さんも心配してたのよ。なんか、うちの旦那、廃人みたいだって。
廃人?
言ってたわよ、ああ見えても昔は6パックだったのよって。
6パック?ああ、確かになあ。若い頃はそんな時代もあったかも。
ついにうちの旦那も太り始めたなって。
もうなにもかもを諦めちゃったのかなって。
諦めた?
そう。なにがあってもどんなことになっても、
取り敢えず、太ることだけはなかったのにって。
40を過ぎても、いつかまたバンドに戻るんだって。
その時までは、絶対に太るわけにはいかないって頑張ってたって。
そしてこの太鼓腹。
自分のそんな姿さえ、まったく気付いていないようだって。
つまり?
つまり、気持ちが外に向かっていないってこと。
つまり、前を向いて胸を張っていないってこと。
つまり、なんというか、もう諦めてしまったってことかなって。
ちょっと寂しそうだったわよ、奥さん。
寂しそうだった?
そう。あなたのね、あの太鼓腹こそが、あなたの不幸の現れだったのよ。
あなたの奥さんはそれに気がついていたの。
ああ、この人はもう、諦めたんだなって。
太鼓腹って、諦めるってことなのか?
そうよ、男だって女だって、例えいくつになったって、
人間、太ったら終わり。つまりは、諦めたら終わりなのよ。
気の緩みがお腹の緩み。肥満こそは不幸の具象化・・
判ってるじゃないの。そう、奥さんはね、あなたの太鼓腹に、不幸、を見ていたのよ。
不幸、か・・
あんなお腹じゃ、もう面接用のスーツも入らないだろうって。
あんなお腹じゃ、これまで後生大事に持ってきたロックな衣装、
そのすべてが、徹底的に似合わないだろうにって。
それでも捨てないだけマシよ、とは言ってたんだけどね。
いやでも、俺、もうバンドマンに戻る気なんて更々ないぜ。
バンドってだけじゃないんじゃない?
つまりはロック、つまりは、その心意気、なんじゃない?
ロックの心意気?
そう、人生を積極的に楽しむこと。ロックって、そういう人たちの音楽じゃなかったの?
太ってたって、人生を楽しむことはできるんじゃねえのか?
少なくとも太ったあなたは見てられなかったわよ。まさに、不幸の塊りって感じで。
あなたにデブは似合わないのよ。
俺の身体は太るようにはデザインされていないってことか。
なにをしてもいい。どんな方法を使ってもいい。
ただ、人間、太っちゃおしまいよ。
人生を積極的に楽しむ、そのスピリットを、失ったらもう亡霊、残骸になっちゃうんだから。
でも・・でも、日本なんて、そんなのばかりじゃねえのか?
日本に限らず、世界中、どこに行ったってそういう人たちってたくさんいるでしょ?
で、あなたはなぜニューヨークに来たの?
そういう人々がいない街を探し求めてここに辿り着いたってことじゃないの?
駐在さんたちはね、来たくもないのに、来る気もないのに、
他人に命令されてこの街にやってきて、
そして、英語のひとつも覚えずに、友達のひとりも作らずに、
なにひとつとしてなにも見ない聞かない言わないままに、
早く日本に帰りたい、そればっかりでこの街に縛り付けられた、
まさに亡霊、まさに会社家畜、まさに奴隷のような人たちなのよ。
そんなひとたちと、私達は、目指しているものがなにもかも根本的に違うのよ。
私達は、自分の意思でこの街にやってきた。
自分の意思でこの街に暮らし、自分の力でこの街にしがみついている。
どうして?どうして私達はこの街にしがみついているの?
ここが自由な街だからじゃなかったの?
なによりも人間の自由意志を尊ぶ、
そんな自由人たちの街だからじゃなかったの?

好きなときに好きなところで好きに過ごす。
その方法を見つけるために努力してきた・・

妻の残していったあの言葉が蘇る。
それってつまり、日本を出る前に俺の繰り返していた、
あの啖呵、そのものじゃなかったのか・・・

ねえ、と犬仲間たちが言った。
ねえ、みんなで写真を撮りましょうよ。
ほら、このように、太鼓腹が凹みました。
ちょっと身軽になって、好きなものを好きなだけ食べれる、
そんな暮らしを続けていますよって。
その姿を、奥さんに送ってあげましょうよ。



そして朝を過ぎ、犬仲間たちが三々五々に帰っていった後、
このままあの空っぽの部屋に戻るのは気が引けて、
そして新緑に包まれた芝生のうえに、
雲ひとつ無い青空から燦々と降り注ぐ、
夏を前にした強烈な日差しの中に、
シャツを脱いで両手を広げて大の字。
ああ、人前でシャツを脱ぐなんて、
いったいどれくらぶりなのであろうか・・

俺は自由か?と改めて聞いてみた。
俺はまだ自由か?
俺はまだ、ここニューヨークに暮らすその必然性、
つまりは、ニューヨークの息吹を、まだ感じているのか?

まずは、と思った。
まずは、6パックを取り戻すことだ。
15LBなんかじゃまだまだ足りない。
つまりはそう、ロックを、俺のロックを取り戻すために。

俺はまだ諦めちゃいない。
俺はまだ、ロックを捨てたつもりは更々ないんだぜ。
俺はロックを、棺桶まで持っていくつもりだ。

なあなんかおやつくれよ、とじゃれつく犬をウエイト代わりに、
くそったれ、腹筋腕立て100回づつ。
かみさんが帰るその日までに、あの6パックを復活させてやろうじゃねえか。

自由はつまりは、そういうところから始まっていたりもするのだから。

KEEP YOUR ROCKIN’
ロックを葬り去る前に。


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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾歳月
世界放浪の果てにいまは紐育在住
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

©終末を疾うに過ぎて...
無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ

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