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ベビーメタルAWAKENS 世界を変えた激動の十日間。徒然なるままに振り返ってみれば・・

Posted by 高見鈴虫 on 10.2019 BABYMETAL☆ベビーメタル   0 comments
という訳で、嵐が去った、というよりは、
まさに、難破船から打ち上げられた真珠色の浜辺。
いやはや、まだ生きているのか・・
そんなご感想をお持ちの方々がほとんどな筈。
そしてすべてが綺麗に洗い流されては、
改めて見上げるこの台風一過の抜けるような夏の空。
この十日間をいったいどうやって生き伸びたのか、
その記憶がさっぱりと、定かではあらない・・

改めてこの激動の十日間
なにもかもがギチギチに凝縮されては、
盆と正月、サンクスギビングにクリスマス、
ついでに独立記念日恒例のメイシーズ花火大会、
なんてものがひとかたまりになっては鉄砲水のように押し寄せた、
そのあまりにあまりにも豪華過ぎるこのお誕生会のバースデイプレゼント。

忘れもしないあの横アリでの奇跡の復活劇から、
そして世界最大のフェスティバル・グラストンベリー出演の偉業から、
そしてベビーメタルの聖地:ブリクストンでの怒涛の凱旋公演。
驚愕に次ぐ驚愕、興奮に次ぐ興奮、熱狂に次ぐ熱狂、そして絶賛に次ぐ絶賛・・
これ以上ない感動と、歓喜と、感謝、その全てを以て、
そして辿り着いたポートメッセなごや。
この激動の十日間、そのすべてを土産にしては
壮大なるフィナーレを飾った、
ベビーメタル – ARISES – BEYOND THE MOON – LEGEND – M – 最愛メタル生誕祭。

RORに幕を明け、そして最愛バンギャーから、
そしてMOAギターに導かれての新曲:THE SHINING(仮題)
そして、いまだ名前も無きうちから既に名曲の誉れの高い、
あのアルカディアに至る全十四曲、
そのあまりの感動のステージ。
これ以上豪華なお誕生日パーティが、
これ以上見事な祝祭があるだろうか!?

そして台風一過のこの夏の空。
いまとなってはあったり前田に、
ベビーメタルこそは世界最強の史上最高、
それを疑うものはこの世に誰一人としていない、
その評価が不動のものとして確定した感のある、
この向かうところ敵なしの絶対女王軍団:ベビーメタル。

改めて、と思う。
改めてこの十日間。
突如の三姫体制の復活に幕を明け、
そしてなによりポニテ、ツインテの晴れ姿。
その一曲目からぶちかまされた新曲から、
まさかまさかのインド歌謡メタル、
そしてなにより、公演直前に発表された新曲:PAPAYA
タイランドのラップ王:FーHERO神の御降臨と共に、
発表と同時の一撃にしてベビーメタルの新たな看板曲として確定した、
このあまりに確信犯的決定打。
ニューアルバム METAL GALAXYの発売日公布から、
そして、2020年度の全世界ツアーの発表から、
まさに、矢継ぎ早に押し寄せるこの朗報の絨毯爆撃。
そのあまりにも無茶な無茶苦茶過ぎるほどの豪華さ。
それはまさに、錐揉み状態にも似た錯乱的祝祭の日々・・

そして台風一過の夏の空。

ああ、終わっちまったなベビーメタル。
そして帰り着いた、この、くっそ面白くもない日常と言うやつ。

たまにはニュースでも見てみるか、と手元のIPHONE。
はああ?また選挙?
いい加減、バカじゃねえのか、こいつら・・

誰一人として鼻も引っかけないこのクソ政治屋どもが、
ガランガランの誰もいないパーティ会場で、
知恵足らずのガキどもと宗教亡者ばかりを相手にしては、
カメラを前にドヤ顔さらしてから騒ぎ。

見たくねえ、見たくねえ、見たくねえ、
こんな奴らは、見たくねえ・・・

思わずパニック状態でアプリを閉じながら、
そして帰り着いたこの現実世界。
そう、ベビーメタルを知らない奴らにとって、
現実とはそういうもの、その終わり無き延線上のアリア。
ストレス、ストレス、ストレスにこれでもかと追い詰められては、
ヤケを起こしてすべてをぶっ壊したくなるのも、
それも面倒なんで一思いに、なんていう出来心も、
まあ確かに判らないではないよな、と。

それが証拠に見ろよこの三面記事。
なにからなにまで、なにからなにまで、なにからなにまで、
ツンでツンでツミ切っては、出口なしの自暴自棄
その、やけくその、逆ギレ暴走のその成れの果て。
こんな世の中、夢も希望もありゃしない、
そう思っていないのは、
他ならぬあのドヤ顔せーじかの腰巾着連中
自称こっちの人達、そればかりじゃねえのか、と。

という訳で、舞い戻った現実世界。
あいも変わらずなにからなにまで真っ暗闇のこのダークサイド。
思わず腹の底から深い深い溜息なんぞをついては肩を竦めながら、
こいつら、本当に可哀想な奴らだ、と。

このベビーメタルを知らない人々。
こいつらにはまだ、光が、見えていないんだな・・

そう言えば、とふと思い出す、
そう言えば・・つい十日前まで、
俺だって毎日がこんな感じ。
なにがどうあってもこの先どうせろくなことになりゃしない、
夢も希望も枯れ果てた失意の底。
その漆黒の闇を彷徨うばかりのダークサイド。
そんな心模様がふとフラッシュバックしては、
それはまるで、不吉な夢から覚めた後の残り香、
その重い余韻の悪夢の片鱗。

そして今になっては何もかもが洗い流された真珠色の浜辺。
澄み切った空気を胸いっぱいに吸い込んでは、
どこからともなくて聞こえてくるあの旋律。
シャンティシャンティ、パパヤパパヤ、
そしてまだ名も知れぬあの珠玉のメロディ。

つい十日前まで世界、
あれは、悪い夢だったのか。

あるいは、この十日間こそが、幻であったのか・・

そして改めて思う。

このアルカディアの境地、
ここに辿り着くまで、この十日間に、
いったい、なにが、起こったのか・・





いまとなっては早くも伝説とまでなった
ベビーメタル AWAKENS
あの6月28日の横浜アリーナ公演。

その登場と同時に、
すべてのダークサイドを一瞬のうちに蹴散らした、
そのあまりにも鮮烈な姿。

みんな、会いたかったよ~!

その一言によって一撃で目の覚めた数万の大観衆。

会いたかった、会いたかった、
会いたかったよ、ベビーメタル!

それはまるで、悪い魔法使いの呪いが解けた、
あるいは、鼻の先でパン!と手を叩かれた途端、
はっと目が醒めた催眠術のように・・

俺はいったい、なにをやっていたのか・・・

そう、あのダークサイドの記憶。
星無き夜に暗い森の中を彷徨い続けるような、
いまとなってはまるでふざけた冗談としか思えないような、
あの、ダークサイドの不穏な日々。

この十日間の奇跡によって、
そのすべてが洗い流されては、
そんなことがあったなんて綺麗さっぱり忘れてしまった、
そんな気にさえなっているのだが。
だがしかし、
こんな糞ブログを続けているそのささやかなる恩恵か、
いまとなっては悪い夢としか思えないあの記憶が、
しかし、つい数ページ前に遡った途端、
そこに紛れもなく克明に刻まれた歴史の証言。
この生々しきダークサイドの記憶。

そう、旦那だって忘れた訳ではあるまい。
いや、本当の本当に、この十日間で、
すっかり忘れ去ってしまったかのような、
そんな不思議ないま浦島、
つまりは一種の記憶喪失状態にあるのだろうが、

なによりもこの糞ブログに綴られた、
ダークサイド時代のあの血の滲むような心情吐露。

~~~
おっさん、悲しいことだが、
もうベビーメタルは終わりだろう。
あんただって気づいてる筈だ。
なによりあんたのこの糞ブログ、
そのアクセス数の激減を見ろよ。
ベビーメタルの人気はいまや急降下。
片翼のベビーちゃんたちもついに年貢の納め時。
あの最愛ももう二十歳だしな、
もうそういう時期なんだろう。

勢いに駆られて買っちまったこの横アリのチケット。
まったく気が進まないのだが、捨てるには忍びない。
冥土の土産の引導がわり、
あるいはちょっと早いが結婚式のお祝いか。
俺達の潰え去った夢、その見納めという奴に、
ちょっくら出かけて見るとするか・・  
~~~

覚えてますか?
つい十日前まで、俺達って実に実に、
そんな状態だったんだぜ。

そう、笑っちゃうだろ?
本気の本気で笑っちゃう訳なんだが、
そう、これは嘘やまやかしや、
捏造でもでっち上げでもなんでもない。

日々、その瞬間瞬間ばかりに目がいっては
昨日のことなどすっかりさっぱりと忘れ去ってしまうこのご時勢。

つい十日前までまさかそんな状態にあったなんて、
自分自身がまさかそんなことを思っていたなんて、
いまとなっては誰ひとりとして憶えてはいない。
そう、時代なんて、歴史なんて、実にそんなものなのだ。
喉元を過ぎれば悪いことはすべて忘れてしまう。
そして現在に都合の良い事実だけで組み替えられた歴史というパズル。
この結果オーライのご都合主義。

ただ、そう、ただ、
そんなことのすべてが悪い冗談になってくれたいまだからこそ言える、
つい十日間前まで、
俺も、実は心の底では、
九割がた、とは言わないまでも、
半分ぐらいは、ちょっと本気で諦めていた。

諦めながらもしかし
なにがあってもそれを受け入れる、
その覚悟もできていた。
できては居ながらも、正直なところ、
この9月の全米ツアーのチケット。
もしもベビーメタルが、
真のダークサイドに迷い込んでいたとしたら?。。

ダークサイド・・
つまりは迷い込んだ暗い森の中で、
唯一の目印であった、コバメタルという一番星。
突然のお知らせですが、コバヤシ君。
君はヨガが趣味だったよね。
だったら丁度良い。
我が社のカルカッタ支局にそれ相応のポジションを用意させて貰うから、と
つまりは御栄転とは口先ばかりの島流しの隠蔽工作。
鬼より怖いスポンサーの御意向からの、と中傷デマをでっち上げ、
ぶっちゃけYMY原理主義者からの恫喝にぶるった首脳陣の御英断の、
実を言ったらそれを焚きつけている黄黒内裏点から、
悪いようにはしないから、と騙してすかしての接待攻めのその狭間に、
いつの間にやら盗み撮られたスキャダル写真・・
そんなこんなでうかうかかと引きずり込まれた企画会議という密林の奥地。
一寸先も見えないその俺様C調劇場と減点法的ネガティヴ思念との終わりなき水掛け論。
それはまるで暗い森の中に蠢く邪悪な精霊達の声。
ざわざわザワザワ、足元から背後から鼻先で耳元で、騒めきはじめる、悪魔の声。
つまりは、迷い、という霧の中・・

と言う訳で、と見栄えばかりは晴れ晴れしい自称天才プロデューサー。

と言うわけで、今度のツアーの企画、
ベビーメタル忍者部隊で決定!
これ行ける、絶対行ける、
なんと言ってもこのシンクタンクのマーケティングのデータチャート。
今年はニンジャで間違いなし!

光あるところに影がある、のダークサイド。
二人のベビーメタルが四人のベビーメタル、
四人が七人の、その次はもしかして、
まさか、十四人、であれば、鉄人28人のベビーメタル。

おうおうおうおうおうやあ!
忍法ベビーメタルの影分身!
そのメタルバージョン。

どうこれ!?
これなら濡れ手に泡の倍々ゲーム。
ケツ持ちに政界から財界から裏社会からの、
お嬢様お孫様方々御愛人のキャバ嬢様方を混ぜ込んでは
これでリスクヘッジも抜かり無し!

で、そのコスチュームってのがまたまた意表を突いてさ。
トゲトゲ頭に白塗り化粧のデストピアから、
いまや全身金箔の宇宙人ルック。
あるいは、突如として豹変する愛の嵐。
赤い鉤十字の腕章に上下ピッチピッチの革のボンテージから、
鞭を鳴らしてお色気満載のSMショーケース・・

HEILアヴェちゃま、
HEILアヴェちゃま、
こっちの人だけバンザーイ!ですよね!?
遅ればせながらクールジャパンの泡銭、
政府広報予算のおこぼれにでも与かって、と。


コバメタルという唯一絶対のスターライトを見失ってしまった途端、
白々しくも繰り返される世の喧伝とは裏腹に、
凋落する人気に閑古鳥のライブはドタキャン続き。
神バンドも人員削減の波を受けて敢え無く解雇されたいま、
ヨツモト・ドームの閑散としたステージにマイクスタンド二つ並べては・・

どっもー、
すぅめたる、でおます、
最愛めたる、でおます、
ふたり合わせて、コント・ベビーメタル、
DEATH、でごじゃります!

まずは今日の一曲目、あのいにしえのヒット曲、
飛びま〜す飛びま〜すのエレベーター・ガール、
さあ、元気よく、行ってみましょ~!

・・・・・

つまりは今風日本のそのドグマの底の底。
そんな最低最悪の事態さえも覚悟した、
そう、つい十日前までの世界は、
そんな不穏な、不吉な、不安な日々、
その崩壊の前日であった筈。

そして運命の日、あの横浜アリーナでの復活公演。

いまさらなにを、と言う御仁も居た。
チケットが売れたってのが嘘みたいというか・・ 
こいつら、まだ騙されてるのかよ、
或いははなから何にもわかっていない、
つまりは脳タリンのミーちゃんハーちゃん、
そんな気さえしてきちゃうぜ。
少なくともソニスフィアの感動を引きずっている
そんな筋金入りの古参メイトの中で、
去年のあの幕張の後、
もう一度あれを観たいと思った輩って、
それほど多くは無かった筈だけどね・・
ただ・・
まあ騙されたと思って行ってみるか・・
さらば、ベビーメタル。
これが、正真正銘の見納めになるだろうしな・・

信じられるかい?
あの横浜アリーナの直前まで、
世界は実はまさにそんな感じ。

つまりは俺たちにとって、
ベビーメタルはあの時点で、
既に九割がた、終わってたんだぜ・・・




そして、運命の時、
忘れもしないあの6月28日。
東京は、とんでもない炎天下の火焔地獄。
ベビーメタルというからには、
また雨かと思って、雨合羽着てきちゃって・・
まじ蒸し焼きモード・・
開演までに生きていられるのかちょっと不安になってきた・・

そんなご報告を受けながら、
人、並んでるよ。凄い人の列だよ。
この暑さの中を、まるで苦行僧のように・・

終わった筈のベビーメタル。
あるいは、この人達、まだ騙されているだけなのか。
あるいは、と思っていた。
あるいは、なにかを信じたい。
ベビーメタルは終わってはいない。
俺はベビーメタルを終わらせない。
ベビーメタルに託したこの見果てぬ夢、
日本のロックが世界を獲る!その野望を、
こんなところでむざむざ終わらせるわけにはいかないんだよ・・

あの酷暑の中を待ち続けた人々は、
まさに、そんな感じだったのかもしれない。

懐かしいね、と誰かが呟いたと言う。
懐かしいな、なんか、あのヒロシマの時を思い出すよ。
ああ、あのときは、と声が返る。
あのときはもう寒くて寒くて、身体中がガタガタ震えて止まらなかったよな・・
思い出すよ、あのヒロシマを・・

人々は、感じていたのだ。
この横浜アリーナ
今日は、なにかがある、と。

この不穏な空気・・
この横アリはあのヒロシマの再現だ。
あるいは、このダークサイドからの夜明け。
ともすれば、瀕死状態のベビーメタル。
今日の公演で、ベビーメタルの、
そして、この幾万のメイトたちの、その命運が決まる・・

おさん、暑い。まじ暑い・・
待ち続けてる。
みんな、じっとじっと待ち続けてる。

今日はなにかあるぞ。
とてつもないことが、起ころうとしている・・

開演が押している。30分、あるいは一時間・・
雷鳴・・ 外で雷が鳴っている・・・

おい、おさん、いよいよだぜ、
雷様まで来ちまって、
吹けよ風、呼べよ嵐・・・
いよいよ、なにからなにまで、ベビーメタルだぜ。

そんな日本から13時間遅れのニューヨーク。
6月28日 運命の日。
夜を徹して続々と届くご報告に駆られては、
そしてまんじりともせずに迎えた朝。
開演が遅れ否応無くの出立なれど、
髭も剃らずに焦燥しきったまま、
地下鉄に乗るとインターネットの接続が切られてしまう、
その為に、徒歩通勤を覚悟しては、
そして亡霊のように彷徨いでた朝の街。

まだか、まだか、まだか、ベビーメタル。
その、運命の瞬間、その報告は・・・

そしてさしかかったセントラルパークの並木道。
見上げた空、射しこんだ朝の光に目を焼かれながら、
そして、ピン!と上がったその第一報・・

三姫が復活・・!

そのあまりに衝撃的な一文。

ポニテ復活! ツインテ復活!

ベビーメタルが帰って来た!
おさん、喜べ、俺達のベビーメタルが、帰って来たぞ!

その一文だけで、すべての霧が掻き消えた、

思わず、本気の本気で足元がぐらついた。

ベビーメタルが帰って来た?
三姫復活?ポニテ、ツインテ?・・・

会いたかった、会いたかったぜ、ベビーメタル!・・・・

それだけで十分であった。
それだけで、たったいま、太平洋を跨いだ横アリで、
いったい、なにが起こっているのか、
その姿が、その情景が、その光景が、
まさに、ありありと、目に浮かぶように・・・

ベビーメタルが帰ってきた・・・

会いたかった、
会いたかった
会いたかったぜ、ベビーメタル!

終わったな、と思った。
ようやく明けてくれたな、このダークサイド。
そして悪い夢から醒めた朝。

ベビーメタルが甦った。
そのあまりにも見事な復活劇。

馬鹿野郎、と呟いていた。
馬鹿野郎、この糞コバ野郎。
馬鹿野郎、このベビーメタル・・・

あんたたちは、あんたたちは、あんたたちは、
本当の本当に、最高の最高の、大馬鹿野郎だ・・・

滲んだ空から射し込む朝の光が、
あまりにもあまりにも、眩しかった。





改めて、6月28日横浜アリーナ、
このベビーメタル、その奇跡の大復活・・

その運命を決定づけたのは、
なによりこの三姫復活!
それに尽きるのではないだろうか、と。

で?で、その三姫って、だれなの?
まさか・・まさか、ユイが?ユイが帰ってきた?

いや、それはない。
そうであったら、三姫、という書き方はしない筈。

であれば、その三姫目は、いったい誰なのか・・

もしかして、と思った。
もしかして2018年のオーストラリア公演に参加した、
あのサヤ・メタル殿ではあるまいか?
ただ、サヤメタル嬢はもう既にあれから、次のお仕事先が決まっていたその筈。

では、また新たなサポートさん。
もしかして、マッスルシスターズの片割れが?・・・

などとは思いながらも、
正直、誰でも良いじゃねえか、とも思っていた。

誰でも良いじゃねえか。
少なくともそれが三姫であるならば、
その3人目が誰であろうかなど、
大した問題じゃねえんだよ、と。

そう、ベビーメタルが三姫に戻ってくれたら、
そして、ポニテ、ツインテが復活してくれたら、
もうなにも要らない。もうそれだけで十分です、と。

そう、あの2018年のダークサイドを彷徨ううちに、
メイトの心はそこまで肚をくくっていた、のである。
あるは、それはともすれば、
既にそこまで、諦め切っていた、
あるいは、そう、荒み切っていた、
あるいは、悟りきっていた、というべきなのだろうか・・

ともすれば、それはまさに無手勝流のベビーメタル。
その姿が金箔宇宙人ショーであろうが、
黒革のピチピチSMボンテージであろうが、
ともすれば、広島弁名古屋弁の掛け合い漫才、
コント・ベビーメタルでごじゃります、
そんな姿になっていようとも、
とりあえず、すぅが最愛が、そこに居てくれさえすれば、
もうそれだけでもう望むものはない。
それをただ、ありのままに受け入れることしかできないのだから・・

言ってみれば、そんな最低最悪のダークサイド、
その漆黒の闇の中で耐えに耐え続けた末の悟りの境地。
無手勝流のベビーメタル。
盛者必衰の理の中で、諸行無常のすべてを受け入れる、
それ以外にいったいなにができるというのか・・

そんな虚無の境地から、

みんな、会いたかったよ~!

その一声を以て、すべてをすべて、一撃の元に、
ものの見事にぶっ飛ばしてしまったベビーメタル。

会いかったよ、ベビーメタル。
本当の本当に会いたかったぜ、ベビーメタル。

でもさ、と思わず。
でもさ、だったらだったらすぅちゃん、
だったらいままでのダークサイド、
あの時のあなたは、いったい誰だったんだよ・・・

なんていうちょっとした根源的な疑問が浮かばない訳ではないが、
まあそう、結果良ければ全て良し!
恨み辛みもすべて過去のことと水に流しては忘れ去って、
三姫が帰ってきてくれた。
それだけで十分。それだけで胸いっぱいのお腹いっぱい。

という訳で、ライブの終わった途端、
それはまさに怒涛のように押し寄せてきた、
興奮に次ぐ興奮、感動に次ぐ感動、そして絶賛に次ぐ絶賛、
その嵐・・

おさん、ベビーメタル、すべてが元通り、どころか、
とてつもないアップグレード!
これぞ奇跡の大復活。
今日の横アリ、これは、これは、あのヒロシマを上回ったぜ・・・

頂きましたメッセージ、
その一つ一つに思わず涙を滲ませながら、
帰ってきた、ベビーメタルが帰ってきた。
もうそれだけで、胸いっぱい、涙いっぱい。

ただ、とは思っていた。
ただ、その三姫目の方。
それがいったい、誰であったのか、と。

もしもベビーメタルが復活、
つまりは、三姫の黄金のトライアングルが再生する以上、
その後釜となる方は、つまりは、ユイのその後継者・・

ってことは、とまた要らぬ不安が頭を擡げる。
ってことはその三姫目。
それが例え誰であれ、今後はあのYMY原理主義者たちから、
執拗な中傷攻撃に晒される、それを覚悟の上、
ということでもあるのだろうか、と。

そう、このダークサイド、
誰もが、ベビーメタルの復活を望んでいながら、
それが果たせなかったその最大の理由とは、
つまりは、何人たりともユイの代わりはまかりならん!
そんなYMY原理主義者たちのあまりにも無託な純真な、
そしてそれが無心であるからこそ尚更たちの悪い、
そのあまりにも狂信的な中傷攻撃・・・

では、果たして、と思ってもいた。
そんなYMY原理主義者達の総攻撃を前にして、
その嫉妬を羨望をその敵意を悪意を、
グウの音も出ないほどに封じ込める、
そんな秘策がみつかった、とでもいうのか・・

と、そんな中、いきなり飛び込んで来たこの電撃的速報。

三姫目は、元モーニング娘。の、鞘師里保嬢・・・

も、も、モーニング娘。?・・

これこそが、まさに、なんじゃこりゃ~!であった。

な、な、な、なんじゃそりゃ・・・

思わず絶句。思わず唖然呆然の開いた口が塞がらないとはまさにこのこと。

モーニング娘。?
どこからそんなものを連れてきたって言うんだよ、と。

つまりはこれもベビーメタルの奇跡。
海を越え山を越え国境を越え世代を越え、
ついには時空さえをも飛び越えてきたこのベビーメタルが、
ついについに、事務所のシバリさえもを飛び越えてしまった、と、
つまりはそういう訳なのかいね、と。

ただ、この鞘師里保姫、その記事に拠れば、
ヒロシマ時代のすぅちゃんの御旧友であった、と。

え?そういうこと?

つまり、つまりはこれ、ハロプロが、アミューズが、
ってことよりも、つまりは、これ、ヒロシマつながり、
ぶっちゃけ、それって、お好み焼きの輪、
ってやつなんじゃない?と。




いまアイドル界に、すべての垣根を越えた、
お好み焼きの輪!が広がりつつある・・

そう、嘗てのコメントで頂いた憶えのある、
筋金入りのドルヲタを御自称される御仁からの、
嘘か真か耳寄りのアイドルの裏情報。

当時乃木坂にご所属されていた姉上様:日芽香嬢と、
そしてベビーメタルで売出し中であった妹君:すず香嬢、
そのお世話の為にお母上様がヒロシマからご上京されては、
どこぞのマンションの一室で親子三人和気藹々の東京暮らし。
で、その中元家の食卓が日芽香嬢とすず香嬢、
そのお友達連中の溜まり場、と化しているってなことで、
中元家名物の本場広島風お好み焼きを囲んだ少女たち、
その所属グループも事務所も越えたお友達づきあいの輪が、
アイドル界にどんどんどんどん広がっては、
世界に広げよう、お好み焼きの輪!
中元家が実はそんなことになっている、
なんて話を、お送り頂いたことがあった憶えがあったのだが・・

つまりはその中元家の食卓に、
同郷の友であるこの鞘師里保がお呼ばれされない筈がない。

で、もしかしたら、中元母が里保嬢のお母さん代わり。
すぅちゃんがツアーで居ない時に、
あるいは日芽香嬢が受験勉強でしゃかりき、
なんて時に、中元母と里保嬢が食卓を囲んでは・・

で、里保ちゃん、これからどうするつもりじゃね、
それが、まだ決まっとらんのじゃが。
だったら、うちのすぅのところに入てもらえば良いじゃがね。
いまユイちゃんがあんなことになってしもうて、みんな困ってるらしいしのお。
そうなればエエんじゃがのお・・・
ただどうも大人の事情があるらしくての。早々と思うようにはいかんのよ。
だったら日芽香と一緒に大学でも行くかね。
ちょうどええよ。ここから一緒に通えばええんじゃ。
それも考えておるんじゃがのお。
里保ちゃん、あんたんことだから大丈夫だと思うんじゃが、
そうやってふらふらしているうちに、
どこぞで妙な男にひっかったりしたらと思うと・・
おばさん、なに言うとんじゃが。里保は大丈夫じゃ。
それにそん時にはすぅちゃんのおとさんにガツーンとやって貰うしの。
だから心配ご無用じゃ。
判った。だったら、これ食べ終わったら、
おばさんと二人でカラオケでにでも行こうかの。
ああ行こう行こう。すぅの居ない間に、思い切りベビーメタル、歌っちゃろう・・

なんて会話が、行われていた、なんてことはあるまいか、と。

という訳で、この鞘師里保嬢であった。
嘗てモー娘のセンターを務めていたその輝かしいキャリアから、
そして、すんたまの幼馴染、という、
そのあまりにアンタッチャブルな必然性から、
そしてなにより、その美貌から、
そしてなにより、その踊りのクオリティから、
なに一つとっても、異論の余地を挟みようがないほどの、
完璧な、完璧すぎる、この人選。

そして思わず思い浮かぶ
そのことを告げられた時のコバさんの顔・・

里保ちゃんって・・
それってまさか、鞘師里保?あの、モー娘の?
そうじゃ。ヒロシマ時代の友達なんじゃ。
友達、なのは知ってたけど・
でも、どうやってお願いする訳?
実はもう話はついておるんじゃ。
うちら、お好み焼き友達なんじゃ。
お好み焼き?
そうじゃそうじゃ。
うちでちょくちょく、みんなでお好み焼き食たべてたんじゃが。
なんだよそれ。
だからもう里保ちゃんとも話はついとるんじゃ。
昨日もうちにきとっての、最愛も誘って、
一緒にお好み焼き食べながら練習もしとったんじゃ。
テコをマイク代わりにしての。
お好み焼き食べながらベビーメタルの練習?
そうじゃそうじゃ。お好み焼きじゃ。みんな大好きじゃ。
お好み焼きは俺も好きだけど・・
な、コバさん、お願いじゃお願いじゃ。
コバさんのヨガ友達のインドでもタイでもなんでもやるんじゃ、
うちのワガママもたまには聞いてください。
うちは、里保ちゃんと一緒にステージに立ちたいんじゃ。
それが子供の頃からの、ヒロシマ時代からずっとずっと、うちら二人の夢だったんじゃ。
そう言われてしまうと返す言葉もなく・・
コバさん、一生のお願いじゃ。うちは里保と同じステージに立ちたい。立たせて、お願い!
一生のお願いって言ってもさ、ベビーメタルはそもそもあなたたちのバンドだし・・
判った。だったらこれで決まりじゃの。
お好み焼き友達か・・
で、最愛ちゃんはなんだって?
最愛は大丈夫じゃ。最愛はなんでも食べるんじゃ。
お好み焼きもひつまぶしも生牡蠣も味噌カツも、
おせちもカレーもハンバーガーもボルシチも、
最愛は食べるものならなんでも大好物じゃ。

という訳で、ベビーメタル復活の決定打。
その奇跡の大復活の立役者となった鞘師里保嬢は、
実はそうやって決まったのではないのか、
と思っているのだが、果たしてその真相はどうなのだろうか、と。



改めて、このダークサイドの一年間。
それがいったいなんであったのか。
あるいは、とまた要らぬ仮説に妄想が暴走を始める訳だが、
もしも、ユイの休場が発表されたその直後に、
この鞘師里保嬢が、あるいは、藤平華乃嬢の代役が発表されたとしたら、
その時、メイトたちは、そしてなにより、あのYMYの原理主義者たちは、
いったい、どんな反応を示したであろうか。

もしかしたら、といまだから言える。
もしもユイ欠場、その直後にこの代役が発表されていたら、
例えそれが誰であっても、
YMYの方々のその怒涛の攻撃からは、
無傷では居られなかった、それを確信するのである。

ただ俺はそんなYMYな方々のお気持ちも判らないではない。

この狂信的なすぅヲタを自称する俺であっても、
俺は、ユイが、好きだった。大好きだったよ、勿論。
この無類のブートレック音源マニアとしては、
音的にはそこに、ユイの存在は含まれていはいない、
しかしながらそのビジュアル的には、
ベビーメタルにおけるこのユイの存在こそは、
ストーンズにおけるキース・リチャーズ。
ニューヨーク・ドールズにおけるジョニー・サンダース、
あるいは、ピストルズにおけるシド・ヴィシャス。
一種、その極意的なところでグループの美学、
その真髄を、魂のコアをまざまざと体現する、
まさに象徴的なまでの名脇役。
その存在感から、ともすれば主役を食ってしまうほどまでに、
その名脇役の存在があってこそ、
ステージでのテンションが異様な緊張を醸し出しては、
壮絶な相乗効果を産み出す、
まさに、ライブの要であり、
そしてある意味、グループの影の立役者。
そんな徒花的な存在であったユイメタル。
そう、俺はなにより、そんな裏番長的な存在が好きであった。
ミック・ジャガーよりはキース・リチャーズ。
ジョニー・ロッテンよりはシド・ヴィシャス。
そんな脇役が、主役のボーカリストを食う、
そのどんでん返しこそがライブの醍醐味。
そう、ベビーメタルにとってユイはまさにそんな存在、
つまりはベビーメタルの美学の象徴でもあり得た、
つまりは、ベビーメタルのアイコン、そのものであった筈。

そのユイの脱退。
それはまさに、スラッシュのいないガンザンローゼズ、
ジョー・ペリーの去ったエアロスミス、
あるいは、ジョン・ボーナムを失ったレッド・ゼッペリン、
つまりはその先には、解散、あるいは空中分解、
その不吉な行く末を予感しなかった訳ではない。

ユイの脱退、それはまさにベビーメタルにとって、
それほどのインパクトであった筈なのだ。

そしてなによりこの狂信的なYMYの信者たち。
そう、俺にだって気持ちは判る。
もしもストーンズにキース・リチャーズが居なければ、
俺はわざわざライブになど行かなかったであろうし、
もしもピストルズにシド・ヴィシャスが居なければ、
俺はあれほどまでにピストルズを偏愛したか、大いなる疑問である。

そして何より、ステージの上のすぅめたるである。
ユイのいないその空白を埋めんが為に、
頑張って、頑張って、頑張って、
まさに張り裂けそうなほどに頑張り続けているすぅめたるではあったが、
その頑張りが、その必死さが、その切羽詰まり方が、
ともすれば、悲痛にさえ思えた、そのあまりの余裕の無さ。
すぅばかりが、頑張れば頑張る程に、ともすればそれが浮足だってしまう、
つまりはそれが、バランスが悪い、と言われた、その理由なのではないのか。

そう、あのミック・ジャガーでさえそうだったのだ。
ストーンズを離れ、ソロとして来日したあの東京ドームでの公演で、
ミック・ジャガーは、これまで数十年に渡って歌い続けてきた、
ストーンズのお馴染みのスターンダード・ナンバー、
その歌い出しを、まさか、間違えた、のである。
あの時のミック・ジャガー、正直、見れたものでは無かった。
そんなミック・ジャガーがその翌年、
晴れてローリング・ストーンズとして来日した際、
その姿のあまりの豹変ぶり。
それはまさに、威風堂々のロック界の魔王、そのもの。
そして、その隣に控えたキース・リチャーズの姿。
曲の歌い出し、そしてその変わり目には、
さりげなくもそこはかとなくミック・ジャガーの背後に寄せては、
ちょんちょんと、指先、あるいは顎の先でシグナルを送る、
それがあってはじめてのミック・ジャガー、
それがあってはじめてのローリング・ストーンズ。

ステージ狭しと歌い踊り走り飛び跳ねるミック・ジャガーに熱狂する人々は、
しかし、このキース・リチャーズという影の立役者の存在、
その偉大なバンマスぶりには、気づくことはなかっただろう。

という訳で、嘗ての駄文にも綴ったように、
俺は、このユイメタルに、キース・リチャーズの影を観ていた。
つまりは、ステージの上で神懸かりの美声をこれでもかと響かせるすぅめたる、
その横に控えたユイメタルが、そこはかとなくさり気なくも、
リズム音痴のすぅを引っ張ってはメトロノーム代わり。
あのユイのキレキレのダンスがあって初めて、
あのベビーメタルの超絶なテンションのステージ、
あのいつ脱輪して大破するか判らない、地獄のジェットコースター、
あのいまにも身の張り裂けそうな緊張感に満ちたステージを支えていたのは、
他ならぬユイの存在があって初めてであったのだ、と。

という訳で、このYMYの方々の怒涛のような中傷の嵐。
ユイのいないベビーメタルなどベビーメタルに非ず。
その原理主義的なまでの頑なな主張、それも確かに判らないではない。
判らないではないのだが・・・
だからと言って、ユイ無き後のベビーメタル、
その母船であり母屋であり、ユイの帰る場所でもある筈の、
このベビーメタルという巨船の底に、みすみす穴を開けて火を放つような行為が、
果たして、自身の鬱憤を吐き散らす以外には、
ベビーメタルにとって、そしてなによりユイメタルにとって、
いったいどんな意味を持つというのであろうか。

その葛藤の中で、ベビーメタルは2018年、
本来であればその脂の乗り切った絶好調の時期を、
みすみす、そのドグマの底でもがき続けた、
その断末魔こそがこのダークサイドではなかったのか、と。

そして、同じようにダークサイドの闇を彷徨い続けた俺達。
そして多分、古くからのメイトの方々のその殆どが、
ベビーメタルの終わりを予期していた、
その覚悟が、肚が、すでに括られつつあった、
この6月28日の横浜アリーナ。

ここまでくれば、と思っていた。
それがどんな姿であっても力の限りに応援しよう。
例えなにがあったとしても、
俺達はこのベビーメタルを潰す訳にはいかないのだ。
ただ・・ もしもそれが再び、あのダークサイドの延長であったとしたら・・
もしもそうであったとすれば、
その時には既にベビーメタルは既に瀕死状態。
一年を待たずに敢え無く空中分解を遂げた末に、
すぅめたるひとりが、一種カリスマ的なソロシンガーとして独立。
そして四流のバックバンドを引き連れては、
チビたライブハウスをどさ回りしながら、
キワモノ的ゲテモノ的なコアなファンを相手に、
細々とライブを続ける、そんな状態を思いながら、
ともすれば、あのランディー・ローズを失ったオジー・オズボーンのように、
その葛藤そのものを以てファンを魅了する、
そんな、カルト教祖的な存在に落ち着くことになるのであろう。
そんなことさえも、覚悟しなかった訳ではない。

ただ、と思っていた。
ただ、すぅめたるは本来、メタル、あるいは、ロックの人ではない。
自ら率先して、人生の裏街道、その修羅の道に自身を追い込んで行く、
そんな自虐的な性向は持ち合わせてはいない。
ただ、堕ちた天使の姿が時としてより鮮烈なまでに毒々しい光を放つ、
それこそはまさに、愛の嵐のシャーロット・ランプリングの姿。
それはまるで、高校デビューを飾った元優等生が、
ことによると一瞬のうちにその行き着く先の底の底にまで
あっという間に転げ落ちてしまうかのように、
あるいは、当世流行りのアイドル堕ちしたAV女優が、
ともすれば本職のAV女優が及びもつかないほど、
痛々しくも生々しくも壮絶なまでの妖艶さを見せつけるように、
もしもすぅめたるがソロ歌手としてロックの孤道を歩もうと決めた時、
その姿は、嘗てのファンたちから想像もできないほどまでに、
一種、凄惨なまでにロックの魔力
セックス・ドラッグス・ロックンロール、
そのすべての毒に一瞬のうちに塗れに塗れきっては、
目を覆うほどのグロテスクさを以て、
滅びの美学そのものを極限までに体現していくことにもなるだろう、と。

正直なところ、そのすべてが、俺の望むことではなかった。
しかしながらいま、ユイという唯一絶対の名脇役を失ったベビーメタルに、
いったいどんな、展開を望めるというのだろうか・・



という訳で、この運命の日であった6月28日。
一種、そこまで肚を括っていたであろう古株のメイトたち。
そんなことは露とも知らず、ただ、あのゆーめーなべいびーめたるってのも、
話のネタにちょっと見てみようかな、なんていういたいけな初観ファンたちから、
そして何より世界津々浦々幾億を数えるメイトたち、
そんな人々の想いに満ち満ちた
あの怒涛の歓声に包まれた横浜アリーナ。

その数万の大観衆の前に突如として登場したこの三姫の姿。
そのあまりにも溌剌としたすぅ、そして、最愛の姿。
笑っている!
すぅが、最愛が、満面の笑顔で、笑って笑って笑い続けている!
そしてなにより、嘗てのベビーメタル。
すぅユイ最愛、その鉄壁のトライアングルとして存在した、
あの全盛期のベビーメタルの姿そのままに、
あの躍動を、あのスピード感を、あのドライブを、
そしてなによりあの緊迫感!
いまにも張り裂けは粉々に砕けてしまいそうな、
あのギリギリぎっちょんちょんのベビーメタルの美学そのものを、
ものの見事に再現し、そして体現せしめた、
あの、鞘師里保嬢のその存在感。

改めてこの偉大なる復活劇、
その最大の功労者であったこの鞘師里保嬢。
いまや沈没寸前のタイタニックであった筈のベビーメタル。
その名声と、その威光と、そしてなにより、このあまりにも切迫した状態からの、
奇跡の大逆転を演出する為の、最後の最後の切り札。
そのプレッシャーたるや、とてつもないものであったことは想像に難くない。

そして何より、幼き頃からのライバルであったこのすぅめたる、こと、中元すず香、
そして何より、孤独な東京生活の中での唯一の心の拠り所であったあのお好み焼きパーティ、
そして何より、三年間のブランクの後の新たな起死回生を賭けたこの大博打。

この6月28日の横浜アリーナこそは、
ベビーメタルの、そして中元すず香の、
そして、なによりこの鞘師里保嬢自身の命運を決する、
その人生のすべてを賭けた、一世一代の大勝負であったのだ、と。

嘗て、広島アクターズスクールで鎬を削ったこのライバルたち。
歌の中元と踊りの鞘師。
日夜しのぎを削って競い合っていただろうこの二人の天才少女。
そんなふたりが、奇しくもこの6月28日のステージに共に上がり、
自身の運命のすべてを互いに委ね合う、
そんな未曽有なドラマの舞台となったこの横浜アリーナ。

そこはまさに、二人の天才たちが人生のすべてを賭けた、
ギリギリ土壇場のガチンコデスマッチであったのだ、と。

この姿を前にしては、さしものYMYの原理主義者たちも、沈黙せざるを得なかった。
この姿を前にしては、どんな辛口の批評家、どんなひねくれ者のアンチ派であったとしても、
それはまさに、グウの音も出ないほどに打ちのめされては、
思わず、感嘆の、感動の、その激情の叫びを、抑えることはできなかった筈だ。

それはまさに奇跡の大逆転、そのあまりにも出来すぎた復活劇。
そしてベビーメタルが、そして鞘師里保が、不死鳥のように甦った、
その神懸かりの瞬間。

改めて言わせて欲しい。
果たしてこれ以上のドラマがあるだろうか。
果たして、これ以上の筋書きを、
どんな作家が脚本家が創作できるであろうか。

世のドラマのすべてを凌駕するドラマ性。
それこそが、ベビーメタルの必殺技。
つまりは、その生命のすべてを注ぎ込んだ、
土壇場のギリギリのステージ。
ベビーメタルのライブは、まさにその積み重ねなのだ。


♪ 上へ参ります 下へ参ります。
閉まるドアにお気をつけください。
次は地獄へ停まります。

飛びます、飛びます ・・・

地まで旋回 まっさかさま
リアルに針地獄のフロアです。
だからいつも命がけ

飛びます、飛びます ・・・ ♪


エレベーター・ガールの歌詞に、
想いのたけを込めた、そうさり気なく答えたすぅメタル。

改めて、これまでのダークサイドの七転八倒の一年余。
そしてこの6月28日の奇跡の大復活劇を前にして、
このエレベーター・ガールの歌詞に託された、
すぅめたるの、そして、最愛の、そして、鞘師里保嬢の想い・・

だからいつも命がけ・・・

それこそが、ベビーメタルの凄み。
世界最強の史上最高と謳われる絶対女王軍団。
その気迫の、熱意の、その何ものも恐れぬ鋼鉄の糞度胸、
そう絶賛されるその強さの秘密、その真相がそこにあるのだ。

そしてグラストンベリーであった。
そしてブリクストンであった。
そしてなにより、このLEGEND-M、
それはまさに、既に伝説ともなったステージ。

かつて広島の生誕祭において、
涙を浮かべながら熱唱したあの止まない雨、
自身の歌手としてのレーゾン・デートルを賭けて、
平和への祈り、その思いの丈のすべてを込めたあの歴史的瞬間から、

そしてこの最愛生誕祭。
その最後に歌われたあの壮絶なメタル組曲。
ザ・シャイニング・・・
そのあまりにも切なくも美しい旋律・・

ただ、と思っていた。
ただ、あの曲。あの曲って確か、
ベビーメタルの終奏。
あの、ライブが終わった後の、
エピローグの旋律では無かったのか・・

その不穏な予感に震えながら、
もしかしたら、と思っていた。
もしかしたら、このLEGEND-M。
その公演も、終わりの始まり。

であれば、ここでなにが終わり、なにが始まるのか・・

もしかしたら、と思っていた。
もしかして、このメタル・ギャラクシー、
それが、二枚組であったその理由。

つまりは、そのストーリー性。
二枚組にせねば語りつせない程に、
そのアルバムそのものが一つの壮大なドラマ。
ダンテの神曲を思わせるまでの、
壮大なコンセプトに貫かれた、
そんな仕立てになっているのか、

あるいは、下手をすれば、
これでコバメタルは打ち止め・・

その情熱と才能と美学のすべてを注ぎ込んだ、
この超大作の二枚組。

これがオレのすべてだ。
もう、血も出ないぜ、ベビーメタル。

さあ、娘たち、旅立ちのときだ。
この2枚+二枚組の持ち歌を武器に、
世界のすべてを席捲しつくしてくれ。
なあに、オレなどいなくても
ベビーメタルはもう大丈夫だ。
なにがあっても、ベビーメタルは永遠に、不滅だ・・

そう、あの横アリのライブの後、
ふと、妙な静寂感を感じた、
そんな古株メイトは、少なくなかった筈だ。

もうベビーメタルは大丈夫だ。
少なくとも、俺など老いぼれた古株メイト連中が要らぬ応援に駆けずり回る、
そんなことがあまりにもチンケに思える程に、
あの横アリでの圧倒的なまでの大成功、
その威風堂々の晴れ晴れとした姿。

ベビーメタルはもう大丈夫だ。
もう、俺達など居なくても、
これからは怒涛のような一般受け路線。
世界中の人々をことごとく魅了し尽くす、
そんなとてつもない存在に育っていくだろう。

その一抹の安心感。
その一抹の達成感。
そしてなにより、この一抹の清寂感。

多分、その古株メイトの誰もが感じたであろう、
そのあまりも爽やかな、終末感、という奴を・・

そして、ザ・シャイニング、
そして、アルカディア・・
この完璧の上に完璧なまでの究極のエピローグ。

その旋律はもしかしたら他ならぬコバメタル、
ベビーメタルの生みの親であり育ての親であり、
これまでグレート・フォックス・ゴッド、
まさに神として存在したこの稀代のプロデューサーからの、
そして結成当初よりそんなベビーメタルにすべてを捧げてきた筋金入りの古参メイト達、
そのすべてに向けての、別れの餞ではないのか・・・

そんなことを思いながら、
ふとまた再び、お送り頂いた海賊音源、
それを耳の奥にまで突っ込んでは、
改めてこの新生ベビーメタル、
その壮絶なまでのパワーにぶっ飛ばされるだけぶっ飛ばされながら、

ベビーメタルは大丈夫だ。

すでに押しも押されもしない世界のスーパースター。
少なくとも、こんな老いぼれが、良いの悪いのなどと、
聞いた口を挟めるような存在ではなくなった筈なのだ。

ただ、であれば、それならそれで良いじゃねえか、とも思った。

であれば、純粋に、ひとりのファンとして、
あるいは、あのドルヲタの、あるいは、あの初観の地蔵ファンのひとりとして、
ただ純粋に、ただ幼気に、素直に、正直に、
名もなく貧しく美しき末席の一ファンとして、
その珠玉のステージを思う存分、
心の底から楽しませて貰えばそれで良いじゃないか、と。

それこそが、もしかしたら、このLEGEND-Mの公演、
その最後に歌われた、この終奏の組曲。
そしてそれに続いたアルカディア。
人類を銀河の果ての理想郷へと導くメシア:救世主、
そのお告げの真意ではなかったのか、と。

ただ、と思っていた。
ただ、もしかしたら、そのノアの方舟に、
俺達の世代は、もう乗ることができないかもしれない。
あるいは、敢えて若い世代にその座を譲ることにこそ、
大人の使命があるのではないのか。

つまりは?
そうつまりは、ベビーメタルがこの先に目指すのは、
俺達のような、老いぼれた古:いにしえのロックファンではなく、
つまりは、若い世代。
宝塚ファンの女性ファン層から、あるいは、LGBTのフリークスたちから、
全世界のジャパニメファン、コスプレ・ファン、
そしてこれからの未来を担う金キツネの少年少女たち。
そんな人々がモッシュピットを埋め尽くす、
そう、ベビーメタルは、そういうバンドになるべきなのだ。

そしてこの一つの時代の華麗なる終焉を前にして、
ベビーメタルはおさんたちのペットに過ぎず、
その悪しき定評を払拭する意味でも、
老兵は死なず。ただ消え去るのみ。
あるいは、遥か天上のスタンド席からにこやかに、
その好々爺の微笑みで姫君のご活躍の様を見守る、
そんな存在にステップダウン、する時であるのかもしれないな、と。

そしていま、沈没寸前の巨船であったこのベビーメタル・タイタニックが、
星空の向こうへと奇跡の飛翔を始め、
あるいは、その姿は宇宙戦艦ヤマト、
あるはそう、誰にも止めることのできない暴走銀河鉄道999。
天高く、ギャラクシーの彼方へを向かうその姿を目で追いながら、
一抹の寂しさを込めながらも、
その神々しい姿に大人の微笑みで頷き会い、

そして改めて、おめでとう、ベビーメタル。

君たちの与えてくれたこの感動は、決して忘れはしない、
棺桶の中まで、しっかりと持っていく、そのつもりだ。
そう心に誓う、一老兵なのであった。



という訳で、いやはや、相変わらず妄想が過ぎた夏の夜。

来たる全米公演、その晴れのニューヨーク凱旋の席で、
まさか足が攣っては、心臓発作を起こしては、途中退場、
なんてことにならないように、この老体に、そして相棒たる老犬に鞭打って、
朝夕のジョギングでも始めてみようか、などと思っている今日このごろ。

まだまだ若いものには負けはせぬ、
そのやせ我慢こそが、老化のなによりの証拠、なんだけどね。

という訳で、旦那。
幸か不幸か、ベビーメタル、
その人気は、あと十年二十年、
下手をすれば、あのローリング・ストーンズのように、
結成50年、なんてところまで続きそうだぜ、と。

せいぜい、長生きしようじゃねえか。
べビーメタルに負けてばかりじゃいられねえぜ、と。
相変わらず、脈絡のない乱文長文、失礼仕った。
ベビーメタルは永遠に不滅。
そして俺達もそんなベビーメタルに、
最後の最後まで、しがみつき続けようぜ、と。

では。



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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾歳月
世界放浪の果てにいまは紐育在住
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

©終末を疾うに過ぎて...
無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ

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