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超長文「BABYMETAL THE FORUM で10回泣いた男の話」その4~「友よ:そして新たなる旅立ちの時」

Posted by 高見鈴虫 on 20.2019 BABYMETAL☆ベビーメタル   0 comments
「BABYMETAL THE FORUM で10回泣いた男の話」
その序章~「伸るか反るか2BORNOT2B 天使の街の光と影~LA THE FORUMを前にして」
その1~「ベビーメタルのミッション・インポッシブル」
その2~「ベビーメタルの注目すべき人々との出会い」
その3~「それはまさに考えうる限り最高最上最強の瞬間だった!」
その4~「友よ:そして新たなる旅立ちの時」


♪    ♪    ♪    ♪    ♪


六つ目の涙 「 ギミチョコで泣いた男 」 ~ 完全なる成功、それを確信したその瞬間


ギ、ギ、ギ、ギミチョコ!
正直、げげげげ、であった。

そう、これまでの小箱ライブでは、
ここにFOTURE METALを挟んでの小休憩があったのだ。

それがここでは、あのスターライトからいきなりのギミチョコである。

あのあのあの、と。
あのあのあの、ちょっ待って、ちょっ待って~!

その声も終わらぬうちから、

チョッコレイト!

その瞬間にそそそれはまさに大大大大爆発!
とたんに襲いかかってきたその物理的な刺激、
ぶっちゃけ、背中を思い切り蹴り上げられ肘で小突かれ膝でぶち抜かれ、
いや、わかっていた、わかっていたのだ、このギミチョコ。
これが始まるたびに、もう世界は完全なるケイオス。
その怒涛のトルネードの中、
響き渡る絶叫、怒号、罵声に怒声に、歓声に!

やばい、やばい、やばい、こいつらやばい、まじでやばい!

小箱に比べて、やや圧縮度に欠ける、その空間的な余裕が仇となった。
その広い空間を使っては、思い切り思い切り、全力疾走で駆け回る地獄の餓鬼たち。
必死の思いでゲートの鉄柵にしがみつきながら、
ぶつかる、思い切りぶつかる、痛いぐらいに、嗚咽をあげるほどに、
思わず、てめえこのやろう、振り返ったその目の前に、
両目がロンドンとパリを同時向いてしまった髭面の入れ墨の泡まで吹いた蛮族ども。

やばい、やばい、やばい、こいつらやばい、まじでやばい!

いまやその大嵐の波頭に仁王立ちしては、
まさに地獄の女王として君臨するすぅめたる。

最愛が煽る。
あの皮肉な笑いを浮かべながら、煽る煽る煽る、煽るだけ煽りまくる。

そして不敵な笑いを浮かべながら時として目を瞑りながら、
一心不乱に狂気の演舞を続ける鞘師里保の姿。

こいつら、こいつら、こいつら・・・

畝るギター、そのリフの狭間に、気の狂った巨象の雄叫びが響き渡り、
それに追われて暴れまわる牛カモシカの群れのサークルモッシュ。

それは明らかなる狂気であった。
このフォーラムのグランドフロアにおいてまさかこんな狂乱が発生するとは・・

完璧だ、もうこれ以上はない。
ベビーメタルが米国のロックの殿堂:フォーラムを完全にぶっ飛ばした。

熱狂に煽られるままにすぅの声が、
あのすぅの声さえもが興奮に浮わついている。

そして見上げるステージ、その目の前に最愛がいた。
いまにも蕩けそうな甘い甘い表情を浮かべて、
この眼の前の狂気の沙汰、
狂乱が騒乱にそして暴動へと発展したこの地獄の修羅を、
まさに菩薩の笑みを浮かべては見下ろしているのだ。

最愛、と思わず。
最愛、終わったぜ、もう完璧だ。もうこれ以上はない・・
ベビーメタルが、ついについについに、フォーラムを完全制覇、
完膚なきまでにぶっ飛ばしたぜ。

そしてPAPAYAであった。
弾け飛ぶすぅの声が火花を散らすように。
再び空に向けて競り上がるステージが前進を始める。
ああ、この為に持ってきた黄色いPAPAYAタオル、
おいおい、どこに行ったのか、探すことさえもどかしく。

踊れ騒げ、踊れ騒げ、踊れ騒げ! パパヤ~!

鞘師が跳ね回っている。
鞘師があの鞘師がその興奮に全身に汗を滴らせては踊り狂っているじゃねえか。

サヤシ~!と叫んだ。サヤシ~と叫び続けた。
すぅちゃん、最愛ちゃん、ごめん。
でも、そう、なんだけど、こんなおさんであっても男は男なのである。
男であるかぎり、俺はやはり、鞘師を応援しない訳にはいかない、その姿から目が放せない!

鞘師!鞘師!鞘師!

ああ、なんてこった、あの鞘師が目の前にいる。この眼の前のステージに!

ふと見上げるスクリーンに、最愛の顔が映っていた。
その満たされた、満たされ切った表情。
涙さえ浮かべているように見える、この至福に満たされた菩薩の笑み。

それはまさに、成功を確信した表情であった。

最愛おめでとう。
君たちのベビーメタルがついについに、
本当の本当に世界の頂点に手が届いたぞ、と。

THE FORUMにおけるギミチョコ、
まさにこの狂乱のモッシュピットこそは、
ベビーメタルが世界の頂点に立つ、
それを確信させるに足る、まさに衝撃的な光景。
それこそがまさに、長き夢の成就、その華麗なる姿、
その明らかなる確証であった。



♪    ♪    ♪    ♪     ♪    ♪    ♪    ♪


「BABYMETAL THE FORUM で10回泣いた男の話」

七つ目の涙 「 そしてロード・オブ・レジスタンス 」 ~ すぅが、最愛が、百々子が、そのすべてが泣いていた



そしてディストーションであった。
そしてKARATEであった。
そしてヘドバンであった。

いやあ悪い、もうここまで来たらもうなにも覚えていない。
飛んで跳ねて、騒いで叫んで、走り回って!

いやあ、モッシュがもう荒れ狂っててさ。
巻き込まれないように逃げ回っていはいたのだが、
あの怪人酋長のおっさんまが巻き込まれては水平線の彼方。
まじで全身に青タンをこしらえそうなほどに相当にエグい目にあっていた・笑

まあそう、ベビーメタルだ。
踊って騒いで、この熱狂が、狂乱が、暴動こそが、ベビーメタルの華じゃねえか。
そう、ベビーメタルはそういうバンドなのだ。
ベビーメタルこそはそういうバンドなのだ。

そして見渡すスタンド席。
ええ、この期に及んでまだ座ったままの奴がいるぜ・笑
まあね、気持ちは判る。
俺だってできることならいますぐにでもあのスタンド席に避難したい。
だがしかし、そんな安全なところに居ては、
この真の熱狂は、真の歓喜は、真の快楽は、
いつまでたっても知ることはできないぜ、と。

伸るか反るか?

馬鹿野郎、乗るしかねえだろう、それ以外になにがある?

DON’T THINK.FEEL!
見る前に跳べ、語る前に飛び込め、そのモッシュの嵐の只中に。

という訳で、あの状況において、まさかそんな修羅の光景を、
遠くに達観しながら遠望していた、そんな輩がいるのだろうか。
他人の断末魔が蜜の味であると同じように、
他人の熱狂は、傍から見れば見るほどに興醒めに思えてくるもの。

そう、あのマジソン・スクエア・ガーデンのラルク・アンシェルの時でさえ、
そのステージの目の前には、両腕を上げては絶叫を響かせ続ける、
そんな人々がひしめいていたのだ。

問題はその場所、その位置、自身の身の置き方なのだ。
ステージは見上げなくてはいけない。
その対象にできる限り近づくこと、肉薄すること。
それこそがロックをロックとして思う存分楽しむ為の鉄則である。

なんだこいつら、馬鹿みたいに騒ぎ廻りやがって。
その目の前の熱狂を、横目で見ては鼻でせせら笑う。
そんな人々に一言、お伺いしたい。

そんなことをして、なにが面白いんだ?
心の底から思い切り楽しんでいる人々を、
ひとり蚊帳の外でいじけた笑いを浮かべる、
そんなことが、それほど楽しいのか?快感なのか?

俺から言わせれば、それはただ、損をしているだけ。
それはオトナというよりは落ち着きと言うよりは冷静沈着さというよりは、
臆病というよりは弱さというよりは人格の性格の歪みというよりは、
ただたんに、人生の楽しみ方を知らないだけ。
その絶好の機会を、自分からわざわざ、無碍にしているだけの話。

つまりは?
つまりは、そういう状況を冷静ヅラして小馬鹿にした風の、
そんなあんたこそが大馬鹿なんじゃねえのか、と。

馬鹿をやって楽しむ時には思い切り馬鹿になって楽しむ、
それこそが、人生を思い切り楽しむためのその秘訣なのだ。

そして目の前のベビーメタル。
そのあまりにも溌剌とした姿。

改めてこのベビーメタル。
楽しんでいたんだよ。
思い切り、心の底から!

このTHE FORUMという大舞台において、
その全身全霊をかけて全力でぶつかって、
その一世一代の大勝負、
その緊張をそのプレッシャーをその鼓動を躍動を、
心の底から思い切り楽しんでいたんだよ。

プレッシャー・イズ・プリヴィレッジ!
プレッシャーこそが勇者の特権なり!
それをまさに体現するこのベビーメタルの姿!

虎穴に入らずんば虎子を得ず、
快感の鉄則とは、まさにこのリスクを犯してでも快感に賭けるか?
その一種、無謀な冒険主義、その挑戦の中にこそあるのだ。

そしてRORだった。
場内を震わせる、オ~オ~オ~!その大合唱。

最早恍惚とした表情を浮かべるすぅ、最愛、そして、百々。

いやあ、もう、これほどまでに満ちたりた人々の表情を見たことがない。
やった、やった、やったぜ、ベビーメタル!
その達成感が、その充実感が、その幸福感が、至福感が、
場内を満たしていく、満ち足りていく。

最愛の目に涙が光っていた、百々子の頬を涙が伝っていた、
すぅでさえ、目が真っ赤だった。
そして会場中が泣いていた。感動に打ち震えていた。

WE ARE BABYMETAL!
WE ARE BABYMETAL!
WE ARE BABYMETAL!
WE ARE BABYMETAL!

その終わりなきシュプレヒコール。

夢の成就、成功という事実を、
これほどまでに見事に映し出した光景はこの世にはない。

WE ARE BABYMETAL!
WE ARE BABYMETAL!
WE ARE BABYMETAL!
WE ARE BABYMETAL!

素晴らしいコンサートであった。

おめでとう、すぅ、最愛、百々、そして、鞘師。

これでアメリカのロックの牙城、その天守閣。
マディソン・スクエア・ガーデンは既に確定したようなもの。

ベビーメタル、この逸材を元に、
世界をひっくり返してやろう、
そんな海千山千のプロモーターたちが、
一同に雁首を揃えては、
このベビーメタルの足元にひれ伏すに違いない。

おめでとう、本当におめでとう、ベビーメタル。
そして心から、この感動をありがとう。

そして嵐の去った祭りの後のモッシュピット、
そのすべての人々が泣いていた。
あの、怪人酋長までが髭の上に鼻水としたためて泣いていた。

そしてなにより、最も感動的な光景。
あの、ベビーメタルが泣いていた・・・

それこそがこの公演の成功を裏付ける、なによりの確証だった。


♪    ♪    ♪    ♪     ♪    ♪    ♪    ♪


「BABYMETAL THE FORUM で10回泣いた男の話」

八つ目の涙 「 シャイン 」 ~ 神憑りの舞、神降ろしの歌



熱狂醒めやらぬまま、全身から汗の雫を滴らせながら、
そのモッシュピットの全員と熱く堅い抱擁を繰り返しながら、
まったく最高のコンサートだった!
わざわざLAまで来た甲斐があったというものじゃないか!

そしていまだに鳴り止まぬシュプレヒコール。
ベビーメタル!ベビーメタル!ベビーメタル!ベビーメタル!
こいつら、放っておけば一晩中でもやっているだろう。
そしてその後、あの辛く長いロスが始まるのだが・・
やばいな、と思っていた。
やばいな、このロス、かなりかなり、キツそうだな・・

そしてふと見れば、時間はすでに10時20分。
そうか、あっという間の一時間10分。
まさに息つく間もなかったということか。
それと同時に、え?たったの一時間ちょっと?
これだけなにもかもがギチギチに凝縮された濃厚な、濃厚すぎる時間。
それがたったの一時間ちょっとだったなんて。
濃すぎる、濃すぎるぞ、ベビーメタルのライブ!
約束の10時45分迄まだちょっと間があるが、
その忠告通り、混雑の始まらないうちに会場を脱出しておいた方が身のためだろう。

いまだ深蒼の深海の底、あるいは空の果て、宇宙の果て、
その空虚の中に浮かんだままのステージ。

ベビーメタル!ベビーメタル!ベビーメタル!ベビーメタル!

そしていまだに鳴り止まぬシュプレヒコールを背に、
思わず身体中がぐにゃぐにゃに蕩けてしまいそうな満足感に浸りながら、
そしてさらばフォーラム。
そしてベビーメタル。

すぅちゃん、そして、最愛ちゃん、しばしの別れだ。
次はあのマジソン・スクエアで、待っているぜ!
きっとだぜ、きっときっと、約束だぜ!

その今にも身の引き裂かれそうな想いを背負ったまま、
そして重い足を引きずるようにステージ最前列を離れては出口に向けて歩き始めた、
その時・・・

ふと、まるで地の底から鳴り響くかのような不穏な低音が足元を震わせ始める。

えええ!?アンコール?
まさか・・・
だって、WE ARE BABYMETAL、もうやっちゃったじゃないか。
それでまだ、まじで、アンコールやるの?

そうか、そうだった。
今日という日は、なによりも新譜:METAL GALAXYの発表記念パーティ。
そうだ、そんなことさえも忘れていたじゃないか。

湧き上がる割れんばかりの大歓声の中、星屑の中に浮かび上がるテロップ。

”・・そしてすべてが終わっては伝説となったメタル・レジスタンスの戦い。
銀河を照らす星屑のように、永遠の光となったメタル戦士たちの魂。
その旅の終わりには、輝ける光が待っているに違いない・・・”

そして流れ始めた、その雄大且つ壮大且つ、どことなくも終末感に満ちた旋律・・・
その銀河の彼方、その精錬なる蒼光の中、
巨大なサファイアかラピスラズリの内部、その核心に浮かぶかのステージの上、
その足元に立ち込めた白い靄、天空に浮かぶ城、そこに漂う聖なる霧に包まれて、
そして最愛が、そして里保が、舞い始める、その救済の調べに乗せて。

ここに見た、最愛と、そして、鞘師の姿。
それはダンス、というよりは、まさしく「舞」であった。

恐ろしくいまでに優雅に、血の滲むまでに切なく、
透き通るほどに清廉で、痺れるほどに美しく。

現世の悦楽の為というよりも、まさにそれは天空の神々、
破壊と創造、生と死を司る、全能の神に向けた、
悲しくも美しい祈り、その全身全霊からの「舞」であった。

美しかった。
この世のなににも例えようがないほどに、
この白き靄の中に浮かんだた二人の巫女、あるいは天使、その姿。
息を飲み、目を見開いて、その壮絶な美を前にただただ立ち尽くすのみ。

そしてこの幽玄の蒼き夢を引き裂いて、
そして決然として進み出たすぅめたる、
その凛とした姿。

” トワイライト、
過去現在未来へと続く道
まだ終わりなき旅の途中でも
巡り会えた奇跡を信じて、
僕らは行く、君のもとへ。

シャイニングライト:輝ける光、さあ行こう
シャイニングロード:輝ける路、どこまでも
時空を超えて、永遠の旅へ
時空を超えて 永遠へ
光の彼方まで
光の彼方まで
光の彼方まで ”

そのいまにも張り裂けそうな魂の叫び。

すぅ・・・

思わず絶句、思わず戦慄、思わず恍惚・・

うわあ、思わず腹の底からの嗚咽が漏れる。
これは、これは、これは、これは、これは、いったい、なんなんだ。

それはまさに、すべての終わった旅立ちの朝。
それはまさに、身を引き絞る悲しみを越えて、
新たなる光を、道を目指す、そのやるせなくも決然とした、
旅立ちの歌・・・

” 果てしなく続く闇の中を彷徨っても
僅かな光を手繰り寄せて、
心が叫んだ、かまわない壊れても、
眩い光が、僕らを照らすから。

シャイニングスカイ、翔び立とう。
シャイニングロード、どこまでも
遥か遠く、宇宙の旅へ
遥か遠く 宇宙へ、

シャイニングライト、さあ行こう
シャイニングロード、どこまでも
時空を超えて、永遠の旅へ
時空を超えて 届け

SHINING IN MY HEART
SHINING IN UR HEART
SHINING FOREVER ”

その彷徨える闇がなんであったのか、
その眩しい光に、いったいなにを見るのか・・

ユイ、小神さん
そして、数限りない、ロックの残骸たち。。

いま俺たちの魂はここに永久の救済を見たのかもしれない・・・

もしかしたら、このSHINEこそは、
ヒロシマにおける、止まない雨、それへの回答なのかもしれない。
あの嘗ての悲劇の中に散った服わぬ魂たちを天に解き放ったように、
すぅはいまこの世の悲劇、その不条理故の、その苦悩を悲嘆を、
そのすべてを背負い込んだまま、しかし新たな旅へと向かう、
その揺るぎなき決意、その勇気。

そう忘れることなどできる筈がない。
いや、忘れていはいけないのだ。
そのすべての想いを担って、俺達は旅を続けなくてはいけない。
その尊い灯、その光を、絶やさないために。

人は時として、死者のために生きる。
死者のために、敢えて生き続けなくてはいけない。
それこそを宿命、あるいは、天命と呼ぶのだから。

LAの空、その無限の宇宙を漂いながら、
志半ばで潰えたその魂たち、
そのすべてのむせび泣く声を、俺は聞いた。確かに、聞いた。


♪    ♪    ♪    ♪     ♪    ♪    ♪    ♪


「BABYMETAL THE FORUM で10回泣いた男の話」

九つ目の涙 「 そしてアルカディア 」 ~ そして新たな旅立ちの時・・


” 嗚呼、小さな胸に宿る 暗闇に明かりを灯す欠片は
嗚呼、眩しく光り纏い 輝きは刹那に迸る

栄光よ、大志を胸に、誇り高く旗を掲げて
グロリアス、ジャストBアンビシャス 星の欠片を抱いて

いま、あなたの夢に、あなたの祈りに、あなたの命に、
動き始めた未来の地図は 君の中にある

いま、もう涙はいらない、もう痛みはない、もう泣いたりしない。
あの光の彼方へ、
遥か遠く、目指すは夢のアルカディア

光より速く 鋼より強く 使命の道に怖れなく
どれほどの闇が 覆い尽くそうと 信じたこの道を歩こう

あなたの夢、あなたの信じるもの あなたの命、
動き始めた時代の歌は 夢に響き合う

いま、もう涙は流さない、もう痛みはない、もう泣いたりしない。
あの誓いの大地へ 遥か遠く 輝きを放つアルカディア:理想の地へ・・・”


このアルカディアこそが、
ベビーメタルの、
そしてなにより、
すぅの、そして最愛の、その偽らざる心情吐露、
その魂の声、その叫びだったのだ。

そう、なにもかもがこの歌詞の通り。

この限りなき祝祭、この限りないまでの解放、
悲しみを越え、苦痛を忘れ、迷いを振り切り、
戦い続ける、進み続ける、茨の道を、道無き道を・・

これこそが勇気の讃歌であった。
これこそがベビーメタルの決意表明だった。

SHINEで、ARCADIAで、すべてが終わってしまった?

逆だろう。

SHINEが、そのダークサイドへの別れの言葉ならば、
アルカディアはまさに、旅立ち、その出立の朝。

SHINEおいて、悲しくも身を引き裂くように歌われた、
この旅立ちというテーマが、
このアルカディアにおいては、
それはまさに、溌剌として弾けるように、
その限りない祝祭とともに、歌い、そして叫び・・

旅は既に始まったのだ。

そう、始まった以上は後戻りはしない。
うしろは、振り返らない。

なによりもそれが、潰え去った者たちが、最も望むことなのだから。

行け、ベビーメタル。

そこがどこであろうと、どんなことになろうとも、
地獄の底までも着いていこう、
その道無き道を、その永遠の旅を・・

THANK YOU FOR COMING TONIGHT!
SEEEEEE YAAAAA!

今日は来てくれて本当にありがとう。
また会いましょう

そう叫んでは、その額が膝まで届きそうなほどに、
そのポニーテールが床に落ちるほどまでに、
深く深く、お辞儀をしたすぅめたる。

その凛として決然とした姿。

そして響き渡る花火、その炎の余韻を最後に、
闇の中に吸い込まれたベビーメタル。

メイトの諸君、
いやあ、俺、とんでもないもの見ちゃったよ。
まじで、なんか、あの瞬間に頭はじけちゃって、
身体動かなくなっちゃって、脳味噌固まっちゃって・・・

ただただ、口をぽっかり開けては目を見開いて、
そして唖然として呆然として、その暗いステージをみつめるばかり。

あああ、これか、と思っていたんだよ。
ああ、メイトの皆様は、ヒロシマで、そして、横アリで、
まさしく、これを見たのだな、と。

これまで、鮨詰めの小箱ばかりに身を投じては、
そのもみくちゃのモッシュピットに揉まれ揉まれるばかりの、
その身体的な達成感にばかり浸りきっていた俺が、

今回のこの初めての大箱参戦。

いやあ、当初はその客入りの、その空席の、
その客受けのその反応のその成功の失敗の、
そんなことばかり気になっていた俺が、
いまになって思えば、
そんな懸念のすべてがバカバカしくも薄っぺらくあまりにも空虚で。

あのなあ、と。
これはベビーメタルなんだぜ、と。
それを忘れて貰っちゃ困るんだよ、と。

もしもこのアリーナ会場が誰一人としていない伽藍堂。
もしもその観客が俺一人、であったとしても、
すぅは、最愛は、そして、百々は、鞘師は、
このステージ、このまったくもって壮絶なステージを、
そっくりそのままに、繰り広げてくれた、その筈だ。

そう、だからこその、ベビーメタルなのだ。
それこそがベビーメタルに対する、この限りない愛、この揺るぎない信頼、
この永遠に誓った忠誠の、その真髄、その基盤、その源泉だろう、と。

ベビーメタルは、このアリーナを埋め尽くしたその観客たち、
そのひとりひとりに向けて、魂の歌を届けてくれたのだ。

その事実を胸に噛み締めながら、
失敗か成功か?
そんなことは今更問題ではない。
いや、そんな次元でさえない。

しかし俺は確かに言える。これだけは言える。

感動した。思い切り感動した。
全身が震えては、流れる涙が止まらないほどまでに。

ついさっきまで、あのRORの絶唱の中で歓喜に満たされていた人々が、
いまこの漆黒の闇に塗り込まれたステージを前に、
ただ唖然呆然として立ち尽くすばかり。

ベビーメタル、終わってしまった、
ああ、俺のベビーメタルが終わってしまった。

ああ、しまった、と思った。
ああ、やばい、完全にやばい、この状態。

この壮絶な公演が終わったその直後、
バン!と鳴り響いた花火、その瞬間に、
この数万の観客たちが一挙にベビーメタル・ロス、
その無間地獄の底の底・・・

全身をボロ雑巾のように疲れ切った怪人酋長、
まるで亡霊のようにして身体を引きずりながら、
ははは、と声もなく笑うばかり。

やばい、と俺は言った。
やばい、まじで、と怪人酋長が答える。
やばい、やばい、やばいぜ、ベビーメタル。

馬鹿野郎、そんなことはいまに始まったことでもねえだろう。

そうだな、と怪人酋長。
あの2017年のパラディアムからずっとずっと待ち続けた今日という日。
いやあ、やられた、完全にやられたぜ、ぶっ飛ばされたぜ、と。

次はいつだ?と怪人酋長。
次は、日曜にサクラメントのアフターショック、
火曜日にポートランド、そして水曜日にシアトル。
その後は、日本と、そしてヨーロッパ、その終わりなき旅路。

行くぜ、と怪人酋長。
行くぜ、全部行くぜ、ベビーメタル。
地獄の底まで、世界の果てまで、
どこまでどこまでも。

また会おう、と怪人酋長。
また会おう、世界のどこかで、
このベビーメタルの約束の地で。
目指すはアルカディア。
その新たなる理想郷に。

汗みどろの身体を重ねて堅い堅いハグを交わしながら、

おい、とその怪人酋長。
そう言えばお前、今日の便で、ニューヨークに帰るって・・

え?
そう、そう言えば・・・

や、や、や、やばしびっち!


♪    ♪    ♪    ♪     ♪    ♪    ♪    ♪


「BABYMETAL THE FORUM で10回泣いた男の話」

そして最終章 十回目の涙 「 友よ 」 ~ 潰え去った人々へ。


矢庭に走り出した会場、おい、走るな!という警備員の静止を振り切って、
そして予想通り予告通り、狭い階段に押し寄せる人々、
おい、その背後に響く怪人酋長の声。

おい、シズラーに行くんだろ?だったらあっちだ、あの出口。
あそこから出て、次の次の階段を上に登れ。

じゃな、よい旅を!
そして会おう、世界のどこかで、そのアルカディアで!

普段からはニューヨークのあの末期的な雑踏の中で、
あるいは古くからはテニスでのフットワーク、そのスプリット・ステップの妙技、
あるいはそう、あの渋谷の原宿の新宿の、あの殺人的雑踏に鍛えられたこの俺だ。

瞬時のうちに雑踏をすり抜けながら、翳すIPHONE。
げええ、時間はすでに11時!
もう搭乗手続きが始まった頃じゃねえか!
やばいな、これはやばい、本気でやばい、まじでやばい。徹底的にやばい。

くっそたれこばさん、と今更ながら。
なんでなんで、あの糞DJセットなんてのを挟みやがったんだよ、と。

という訳でダメは元々でかけたダチへの電話。
おい、と一言。
おい、馬鹿野郎、いまどこに居るんだよ、と。
いま会場の出口を出た。これからそのなんだったっけの屑肉屋に向かう!

すでに混雑の始まった駐車場を斜めに突っ切って、
息を切らして全速力で走りながら、
思わず笑ってしまった。
この高揚感、この解放感、この充足感。
いやあ、正直、まあ良いか、と思っていたのだ。
いやあ、そう、そういうことであれば、
このままベビーメタルとともに流浪の人。

サクラメントからポートランドからシアトル。
そして日本からそしてヨーロッパから・・
それってまるで、これまでの俺の流浪の道を逆に遡るような、
まさに先祖返り、まさにベビーメタルの倍返しというやつか、と。

そして転がり出た交差点。
ああ予想通りの末期的な混雑。
その車の間をすり抜けては
そして交差点の真ん中を一気に走り抜けようとしたその時、

おい、とあの聞き慣れたドスのきいた声。
おい、馬鹿野郎、こっちだこっち!
と見れば、ええええええっ!やっぱり?

単車!? おいおいおい、勘弁してくれよ、この永遠の暴走族野郎が・・

馬鹿野郎が、早く来い、と有無を言わさず投げ渡されたその漆黒のヘルメット。

おい、ダメだ、やばい、お前のケツには乗らねえ。お前のケツにだけは乗らねえぞ。
そう言ったよな、そう言ってたよな、言い続けて来たよな、
その女々しき抵抗も虚しく、

どうだ、言っただろ。
こうなるだろうことはお見通しだよ。
俺が四輪で来ていてみろ、三年経ったってこの交差点を抜けられなかっただろうが。

そしてこの鎧のようなダブルのライダース。
この鋼のようなその広すぎる肩。
嘗ては歩く凶器と謳われた、あの街一番の喧嘩自慢のクソ野郎。

いいか乗ったか?掴まったか?
馬鹿野郎、この中年太りのボテ腹が膨らみ過ぎて手が回らねえぞ。
くだらねえこと言ってやがるとまじで振り落とすぞこら。
いいか、1-2-3、アクション!

そしていきなりのアクセルターンの急旋回、
そしていきなりの怒涛のウィリーであった。
ぎゃああああ!
思わず叫び声を上げた。
ぎゃあああああ!やめろ馬鹿!やめてくれ!
思わず絶叫を響かせる。
この超人ハルクのバケモノ。
相変わらず脳細胞の一つひとつまでが筋肉じゃねえか。
だから、と叫んでいた。
だから嫌だって言ったんだよ、
てめえに会うことだけは!!
ぎゃはははははは!
どうだ!ぶっ飛んだか!思い知ったか!
ヘルメットの中からその思い切りの馬鹿笑いが響かせながら、
犇めき合う渋滞の間を右に左にとこれでもかとケツを振ってのスラローム。
そしていきなりの信号無視。
そしていきなり交差点を斜めに突っ切って。
四方八方から鳴り響くクラクションの中を、
ぶん回すだけぶん回す自殺マシン。
目を覚ませ、この野郎!
YOU ROCK!!
俺は、俺たちは、何も変わっちゃいねえんだぜ。
一瞬のうちで会場近辺の混雑をすり抜けては、
シャツがメットが身体そのものが風に打ちあたり突き通されぶっ飛ばされ。
そしてあっという間に夜空に広がるその空港の滑走路とその赤い航空灯・・・

お前、相変わらずCBなんだな。
なんだって?
相変わらずフォアなんてこんな爺い仕様の糞教習所バイクをよ。
てめえがそう言ったからだろが。
あ?
てめえがそう言ったから意地でもCB乗ってんじゃねえかよ。
笑わせるよ、今更いまだにナナハン・ライダーかよ。
馬鹿野郎、黒鳥だよブラバ、ブラックバード。
CBR1100。新車だぞこの野郎。
いつ買ったんだよ。
今朝だよ今朝。
昨日てめえが電話かけてきて、だったらどうせならってよ。
まだ試乗中だぜ。気にいったらこれ乗ってニューヨークまで帰るか?
いいぜ、このまま走り続けてやるぜ、ニューヨークまでよ。

という訳でこの10年ぶりの再会。
久しぶり、とも、元気だったか、とも、
そんな友達らしい言葉はひとつも交わさないまま、
そして青色吐息のうちに滑り込んだ出発便ターミナル。

じゃな。
ああ、ありがとうな。
達者で暮らせや。
ああ、お前もな。
何やるのも勝手だが死ぬんじゃねえぞ。
判った。おい、急げ、もう搭乗始まってるぞ。
ああ、着いたら改めて・・
よく言うぜ、十年もバックれていやがった野郎がよ。
悪かったな。
お互い様だがよ。
早く行け。またモサこいてぱくられんじゃねえぞ。
判ったじゃな、と走り出した途端、
おい、と背中から怒鳴り声。
なんだよ。
馬鹿野郎、メット。そのヘルメット。そんなもの被って飛行機乗るのかよ。
おお・・そうだった・・

あのな、そう言えば、タケシのガキ。
ああ、ユウジとか言ったよな。
ああ、そのユウジがこないだようやく結婚してよ。
で、日本まで帰ったんだよ。
ご祝儀、渡しといたよ。
200万。俺とお前で、100万ずつだ。
判った。いつか必ず。
馬鹿野郎。いいんだよそんなこと。
ただ、義理は果たしたぞ。
終わったな。
ああようやく娑婆に出た気分だぜ。
長かったな。
長かった。まあそう、そういうことだ。
世話になったな。
今更なんだよ。
まあそういう訳だ。いつでも帰ってこい。
かみさん連れてでも、犬コロ連れてでも。
判った。
待ってるからよ。
あのな・・・俺・・・
行け!もういい。遅れるぞ。
乗り過ごした時にはまた電話しろ。
飛び立つまで、ここでこうして待っていてやらあ。

そして走り込んだセキュリティ・チェック。
その長蛇の列かと思えば、
そうか深夜便だから乗客もそれほど居ないんだな。
まるで走り抜けるようにチェックをかい潜り、
靴も履かないままにゲートを走りぬけ、
そして辿り着いた最終ボーディグ中の搭乗口。
息を切らして差し出したボーディングパス。
尻のポケットに突っ込んだまま、汗に濡れてはスキャンが通らず。
仕方ない、早く乗ってください、
と顎をしゃくられては転がり込んだニューヨーク行きの最終便。

ああしまった、と思った。
くそったれ、しっかりちゃっかり、間に合っちまったな。

どうせならこのまま、ベビーメタルと辿る世界への旅、
それでもなければ、あのクソ野郎のところに転がり込んでは、
そして再び、あの無法者暮らしの底の底、
その修羅の奈落のその縁に、ぶら下がって生きるってのも悪くない、
そんなことを思っていた、それが本心だったのに・・

シートベルトも締めぬうちから動き始めたその旧式のボーイング。
このフライトが飛び立った時、その瞬間に、俺の旅が、終わる。
思わず取り出すIPHONE。
あいつに電話をしては、
おい、やめたやめた、こんな人生もうやめた。
昔に戻ろう、あの頃に帰ろう。
そして残りの人生、思い切り宜しくやろう。
どれだけその言葉を伝えたかったことか。

そして飛び発ったボーイング。
その斜めに傾いだ窓の外に、
観ろよ、あのTHE FORUM。
すでに灯りを消えた駐車場、
その広大な闇の中に浮かび上がるように、
あのバースデイケーキ、
あるいはそう、死んだ友の忘れ形見、
その結婚式で切られたであろうウェディングケーキ。

そして志半ばで潰えた魂、
その想いのすべてを背負って、
俺たちは生きる、生き続ける、
その長き旅路、その永遠の旅を、道無き道を。

SHINE、そして、ARCADIAの歌詞を噛みしめる。
あの歌はまさに、俺に、俺たちに、歌ってくれた歌だったんだな。
キツネの神さまは、俺にあの歌を聞かせるために、
こうして遥々とこのLAの地まで、俺を導いた、そういうことだったんだ。

まだ終わりなき旅の途中でも
巡り会えた奇跡を信じて、
僕らは行く、君のもとへ。
シャイニングライト 
そして、シャイニングロード
輝ける光、さあ行こう 輝ける路、どこまでも
時空を超えて 永遠の旅 光の彼方まで・・・・・

友よ、魂の友よ、夢半ばで潰えたその想いを、
俺たちは忘れない。決して忘れない。永遠に。

そして遠ざかるTHE FORUMの姿。
そして遠ざかるあの黒鳥、CBR1100ブラックバードに跨った、
この世で一番いけ好かない男、
ただこの世で一番頼りになる男、
いまとなってはこの世で唯一、友、と呼べるその男。

マブダチ、と呟いて、
そして思わず笑ってしまった。
あんな野郎を友達だなんて、
口が裂けても言うつもりも無かったが、
だがいまになって思う、
そういう輩こそが、本当の、友、なのだな、と。

あばよ、達者で暮らしてくれ。
そしていつか、会おう。この世界のどこかで。
それまで俺は旅を続ける。
永遠の旅を、道無き道を。


♪    ♪    ♪    ♪     ♪    ♪    ♪    ♪



「BABYMETAL THE FORUM で10回泣いた男の話」

そのおまけ、11回目の涙 「 FORUMの報告が遅れたその本当の理由 」


という訳で、
この自爆覚悟のニューヨーク - ロサンゼルス、
その日帰り往復の自殺行。

いやあ、たった一日ではあったんだけどさ、
いやあ、色々あった。ありすぎた、と。

でさ、実はこの十回の涙、
それにはおまけ、がついていて。

そう、このベビーメタル LA公演。

その克明な記録、そのすべてを、
この帰りの飛行機の中で書き綴っては、
JFK空港に着いた途端に、GO! とやるつもり、
そのつもりであったのが・・

えええ?まじで?
この、超格安便のその超オンボロのボーイング、
そのエコノミークラスのシートに、USBのポートがない!

えええええ!?まじで?
そんなことが、この21世紀に許されて良いものなのだろうか!?

いやあこれには驚いた。まじで本気で驚いた。
で、俺のIPHONE、既にそのバッテリー残量が20%割れの省エネモード。

おいおいおいおい・・・

いやあ、帰りの飛行機の中で、片手間に撮影したそのブレブレ映像、
その音源だけでも聴きながら、と思っていたんだけどさ・・

おいおいおい、だよな。

思わず涙ちょちょぎれては、くっそたれ、LAに引き返せ!と思わず号泣。

という訳で、あの衝撃のTHE FORUM、
その感動の記憶を辿れば辿るほどに、
辿り着くのはあの花火の弾けた後の漆黒の闇に沈んだステージ。

ああ、終わっちまったなあ、ベビーメタル・・・

そのロスのその無間地獄の底の底、

改めて言える、このベビーメタル・ロス、
その正体は、まさしく、PTSD:ポスト・トラウマティック・ストレス・ディスオーダー。
日本語でいわせるところの、心的外傷後ストレス障害、
別名を、戦争神経症。

そう、俺達にとって、あのベビーメタルのライブ体験。
あれこそは、戦場、あるいはそう、それに値するだけの衝撃度。
地獄の戦場も心的外傷であるならば、
その逆であるところの、あまりにも素晴らしいその天国体験もまた、
同じように、心的外傷の原因になりうるのだ、と。

いやあ、俺が精神科医だったら、
迷わずこのベビーメタル・ロス患者にターゲットを絞っては、
この夢のような心的外傷後ストレス障害、その治療に専念してはボロ儲け。

で、その治療薬とは?
決まってるじゃないか、このメタル・ギャラクシーを夜も寝ずに聴き続けること。
あるいは、そう、アルカディア、
新たな旅、その約束の地に向けて、ベビーメタルと共に旅立つこと、
それ以外に、このベビーメタルのPTSD、この重度なロス状態から、
逃れる手段はないのだよ、と。

という訳で、あのワシントンDCへの特攻突撃から始まって、
そしてフィラデルフィアのゲトー巡礼から、
そしてニューヨーク・ターミナル5での
あの天国と地獄の交錯する超絶な臨死体験。
そしてこのLA。
文字通り大陸横断日帰り往復の自殺航路。

まったくもって、このベビーメタルを知ってからというもの、
本当に本当に、色々な体験をさせて貰っている、と。

で?で、次?そう次はなんと言ってもマディソン・スクエア・ガーデン。
その米国ロックの総本山、その天守閣。

待ってるぞ、ベビーメタル!
世界中のベビーメタル・メイトたちが、ここニューヨークに結集する、
その一大パーティのその時を。

それまでの間、このベビーメタル・ロスの無間地獄、
これでもかとばかりに、拗らせに拗らせ続けてやるからな、と。

という訳で、ベビーメタル、その旅は永遠に続く、どこまで、いつまでも。

世界の果てまで、地獄の底まで、徹底的にお付き合いさせて頂くそのつもりである。

改めて、ベビーメタル、ありがとう、本当の本当にありがとう。

この感謝こそは、プライレス。
この感謝こそは、まさに永遠だぜ、と。

そして約束しよう、次のLA公演には、
必ず、必ず、あの歩く凶器のクソ野郎も、
ベビーメタルの桃源郷、
その地獄の洗濯機の中に叩き込んでやる、そのつもりである。

そしてメイトの皆様。
本当に本当に、お世話になりました。

この御恩は、いつか、きっと、また会った時に、
世界のどこか、そのアルカディアの地で、
ベビーメタルと共に。

SHINING LIGIHT SHINING ROAD

俺たちの旅は、永遠に続く。


♪    ♪    おしまい    ♪    ♪



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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾歳月
世界放浪の果てにいまは紐育在住
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

©終末を疾うに過ぎて...
無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ

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