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コロナの時代の愛 その七 ~ だってコロナのマーチ に踊る人々 w/ 極上タイ・ポップスに乗せて~

Posted by 高見鈴虫 on 23.2020 コロナの時代の愛   0 comments

「沈黙のニューヨークだ? 笑わせる ~ 現とはいともをかしきもの」





という訳で、ロックダウンのニューヨーク、
この自宅勤務初日となる訳なのだが、
これ見よがしにニュースを飾るこんな見出し

沈黙のニューヨーク、人影の消え失せた街、

なんていうとってつけたようなキャッチーなコピーに思わずあのなあ、と。

言っちゃ何だがここアッパーウエストサイド
朝から家の前で道路工事をおっ初めやがって、
うるさくって仕事どころか昼寝もできねえぞ、と。

なにが悲しくてこのコロナのロックダウン下で道路工事が必要なのか。
水道管でもガス管でも破裂でもしたのか?
まあ、交通規制なくしておおっぴらに道路工事ができるという意味では、
またとないチャンスなのだろうがな。

という訳で、沈黙のニューヨークだ?笑わせる。

改めて言わせて貰えれば、
現実ってさ、そうそうとドラマチックにはならない、というか、
それほどまでに完璧に予定調和的な舞台設定なんて、
実はこの世には存在しない。

都会の喧騒を離れて自然に囲まれた山里へエスケープのその途端、
夜明け前からニワトリどものコケコッコーの大輪唱に叩き起こされては、
うるさくっておちおち寝ていられねえ!
キャンプをすれば虫の鳴き声がうるさくて、
ジャングルの中の誰も居ないビーチはヤブ蚊と小蝿の群れ。
形だけでもと写真を撮ってみたら、
その背後には必ず必ず、
ペットボトルからコカ・コーラからキューピーマヨネーズのキャップから、
そんな消費文明の残像が確信的な悪意を持って転がっているのである。

花の都パリは見渡す限り虫国人観光客ばかり。
アウシュビッツのチェルノブイリのノルマンディの、
あるいは太古の遺跡のコロッセウムのピラミッドの、
その前には必ず、インスタ映えのセルフィー写真、
ビキニからセミヌードのねえちゃんたちが、
これみよがしに尻だし胸だしのぼっちグラビア撮影会。
サウスブロンクスのゲトー街、
あのジョーカーの舞台となった階段は、
いつしかジョーカー階段と名付けられては、
そのインスタ撮影の観光客たちが行列作って押すな押すなの大混雑。
そんな観光客を見越しては、
ピーナッツ売りの屋台がホットドッグがプリッツェルが、
餃子屋が、チキンライス屋が、ベルージアン・ワッフル屋が、
軒を連ねては絵葉書まで売り出して、
そう、この21世紀、現実とはかくも一筋縄ではいかないもの、なのである。

改めて、テレビの映画の、広告のスティール写真の、
いかにもいかにもなピクチャパーフェクトな光景は、
現実にはありえない。
その絵に描いたような出来すぎた舞台設定、
そこには必ず、修正が、改竄が、作り込みが、
あるいは、HOAX的な「やらせ」が存在する訳でさ。

そのイメージと現実のミスマッチ的なギャップこそが面白さ、だと思うのではあるが、
夢を売る、と自称されるその広告代理店的なコントロール・フリークスたち、
その使役奴隷的下請けのCM出身のディレクターたちは、
この現実からそんなギャップを躍起になって取り去ろうとしては、
遂にはあの安っぽくも嘘くさい舞台セット的虚像世界が出来上がるという訳なんだけどね、と。

という訳で、ロックダウン下のニューヨーク、
凍結された時間の、沈黙の底に静まりかえった?・・

あのなあ、と。

五番街やら、タイムズスクエアやら、ハドソンヤードやら、
そんな観光客向けの広告的世界のことなど知ったことではあらないが、
少なくとも俺の暮らすこの日常、
つまりはセントラルパークからリバーサイドパークから、
そして駅前のスーパーマーケットからグローサリーからは、
どこもかしこも人ひとヒト。
犬の散歩のジョギングのサイクラーの家族連れのカップルが、
パレードよろしくぞろぞろぞろぞろと↑だ↓だ←だ→だの大行列。
暇を持て余したガキどもがひっきりなしにスケボーで走る抜け、
その物陰ではひねこびた高校生が中学生が小学生までもが、
物有りげに背後を気にしながらジョイントを回してはクスクス笑い・・

という訳で、
大統領閣下がなんと仰せ申されようがそんなこたあどこ吹く風、
その不埒な無責任さを指しては民衆のパワーっていうんだよ馬鹿野郎と。

なんだけどさ・・
コロナだか非常事態だか戒厳令だかロックダウンだか、
なんてことは知ったことでもねえが、思い切りどうでも良いのだが、
なんでも良いから、頼むから、
この家の前の道路工事、どうにかしてくれ。
うるさくておちおち、昼寝もできねえぞ、の自宅勤務なのでありなむ。









「コロナのマーチ:甘い誘惑」

という訳で、今更ながらこのコロナのとばっちり。
予定されていた、あるいは、現在進行中の、
そのプロジェクトがすべてがすべて凍結状態。

普段であれば、ピンピンピンピン、ひっきりなしに届く筈の、
そのメールのチャットのインヴィテーションの、
そのすべてが鳴り止んでは沈黙のLAPTOP。
この突如として訪れた沈黙の底の手持ち無沙汰の空虚な時間、
ともすれば思わず現実感が、妙に曖昧にあやふやに所在を失っては、
で、俺っていったい、なにをしているひとだったけか?と、
なんとはなくも心もとなくもなってくる。

だがしかし、ひとたびこの凍結が解けた、その途端に、
これまで足止めを食っていたその全てが、
一挙に堰を切っては鉄砲水として襲いかかってくるのは周知の事実。
その時を見据えてのやること1-2-3が必要になる訳なのだが、
この間延びした現実を前にして、
果たしてそれがいつのことになるやも知れぬ皮算用、
なかなか早々に身につまされない気分が乗ってこない。

という訳でこの鬱々とした時間。
気分の優れない時には、甘いものでも食べるか、
とそんな悪魔の囁きが聞こえた途端、
ありありと脳裏に浮かぶのはもしもの時の為と買い漁ったあの非常食。

スニッカーズが、M&Mが、キットカットが、
白い恋人が、明治アーモンドチョコが、
パイの実が、きのこの山が、コアラのマーチが、
ゴディバが、フェレロ ロシェが、ロイズの生チョコが、と来れば果てはとらやの羊羹が、
京都生八ツ橋が、たねやのふくみ天平なんてものまで食べたくて食べたくて、
どうしてもどうしても脳裏を離れず振り切れず払いきれず。

やばいな、と思わず。

このコロナのマーチの自宅謹慎の鬱々の底、
ともすれば朝から酒をかっ喰らってのアル中天国、
或いは、オヤツのお菓子の間食の嵐。
下手をすればこの軟禁中に、
そろいもそろっての大肥満大会。
おっとスーツがきつくて入らない、
どころか、下手すれば糖尿病のオンパレード、
ともなる訳で・・

果たしてこのコロナ騒動の鬱々地獄。
それを生き抜くのはまさに至難の業。
果たして晴れて娑婆に出た時に、
世界はそして人々は、
どんな様変わりを見せているのであろうか・・












「夢にまでみたのは引きこもり地獄」

兼ねてよりはその何気なくもさりげない日常においては、
毎朝毎朝、ああ眠い、会社行きたくねえ、このまま寝てしまいたい・・
とは常々切望していたこと。
ともすれば、世の引きこもり問題、なんてのをハスに見ながら、
バーロー、引き込もれるものなら、誰でも引きこもってるぜ。
悲しいことにそれができないからこうして毎日いやいやと、
てめえでてめえの尻をぶっ叩きながら会社に行ってるんじゃねえかよと。
つまりはひきこもれるというのはそれだけで特権階級。
引きこもることさえ許されない無産者たちは、
こうして今日も眠い目を擦っては、
重い足を引きずりながら会社に行かざるを得ない
哀しき使役奴隷の性:さが なのでありなむ。

ただ、いまになっていざこうして、
そんな長年の夢であった引きこもり、
それが命令として無理やり押し付けられてしまった時、
嫌が上でも引き込まなければならぬ、
そう脅迫的なまでに強要されたその途端に、
これまであれだけ願っていた夢の引きこもり暮らしのその筈が、
もはや監獄と化しては軟禁拷問にも等しく。

この自宅の監獄、自己の牢獄、つまりは引きこもりという独房の底。
夢の実現は必ずしも吉夢とは限らない、
ともすれば、その長年の夢が実は悪夢に他ならない、
その夢の底開けの現実を目の当たりにしてしまったりもするのである。

夢は夢として永久保存、
下手に実現しない方が良いのだなという良い見本かと。

ああいつの日にか南の島の真珠の浜辺で、
日がな一日っぱすいすい気楽に暮らしたい、
とは常々思っていることではあるものの、
果たしてこのコロナ騒動の中、
バケーション旅行の途中で帰国のすべを絶たれてはさては軟禁玉すだれ。
日がな一日、ビーチに寝転んでいる以外になにもできない許されない、
そんなコロナ難民の人々は
いつたいその極楽的監獄の底でなにを想っているのだろうか、と。









「コロナ・ノイローゼ」

という訳で来る日も来る日も
←を見ても→を向いてもコロナコロナコロナ一色。
食傷どころかそのうんざりの山をいくつも越えてはいまやすっかりと拒絶反応。
テレビにコロナと見ただけで思わず物を投げつけたくなる、
モニターにコロナと浮かんだだけで吐き気さえもよおす始末。

このコロナ地獄、まじでまったく病気になりそうだぜ、と。

でさ、改めて、こうしているいまも、
職を失い、明日をも知れぬ身空ひばりの方々。
ウエイターが寿司シェフがカメラマンがヘアスタイリストが、
アクターがダンサーがミュージシャンがプローモーターがドッグウォーカーが、
いったい今月の家賃をどうやって払えば良いのか、
そんな奴らが街中にゴマン、どころか、
推定するに下手すれば半分以上がそんな状態。

で、そんな奴らから、

あぁあ、こんなことしててもしょうがねえし、
おい久しぶりにテニスでもやらねえか?

なんていうあまりにも脳天気な、というよりは、
世を儚んではこれでもかと自棄糞状態。

で、改めて思う。
その最悪のインパクトであるところの致死率が、
感染者の一割どころかその半分の十分の一にも満たぬこの謎のウイルス騒動。
確かにそれに感染してしまったり、
あるいは御家族を親類を知人を恩人を失った方々には非常にご愁傷さまではあるものの、
ただ・・
その生き残った遺族も含めて、
ともすればこの街の全人口の半数近くが失業状態で家賃も払えず飯も食えず、
つまりは社会的には完全に死に体、
なんてことになったらそれこそ社会体制の完全なる崩壊、
そんなデストピアな末期的状態と、
感染してもたぶん二三日熱で寝込むだけ、
なんていう風邪に毛の生えたようなものと、
いったいどちらが大事:おおごとなのであろうか、と。

失業して家を追い出されるぐらいなら、
二三日熱出して寝込むぐらいがなんなのか・・

そう思っている人々が実は市民のほとんど、なのである。

なんだよこのコロナなんちゃらってのはよ、と。
どうでもいいけど放っておいてくれねえか。
ってかお願いだからこの騒動、
もうそろ手打ちにしてくれねえか?

このコロナ騒動を引き金にして、
下手すれば大恐慌の大量失業の大暴動の大略奪の、
アル中の鬱病の糖尿病の腰痛の胃潰瘍のパンデミック。
自宅勤務で日がな一日くそ狭い部屋に閉じ込められた夫婦がカップルが家族たちが、
互いの姿にうんざりしてはもう二度と顔を見たくないとコロナ離婚の一家離散。
そんな状態を招くぐらいなら、
さっさと熱出して寝込んでしまった方がいったいどれだけ気が楽だろうか、と。
なんてことを考え続けるキャビン・フィーバーの底の底。

噂が拡散すればするほど疑心暗鬼の闇の中に真実が遠のいて行くように、
やれ非常事態だ外出禁止だ戒厳令だとお上が過剰反応すればするほどに
ドツボにはまっては自滅の底に追い込まれていくばかり・・

で改めて聞く、これを望んでいるのは、いったい誰なのかと・・










「モグラ人の帝国」

で改めてこのニューヨークを襲った自宅軟禁外出禁止令、
このコロナ騒動に一番とばっちりを食ったのは、
実はホームレスの人たちではないのか、と。

知っている人は知っている知らないひとはなにも知らないニューヨークのホームレス社会。

嘗て、日本向けのプロジェクトに引きずり込まれては、
日本時間に合わせて、つまりは、昼夜が逆転した状態で暮らしていたことがあるのだが、
改めて深夜、あるいは、早朝の地下鉄が、驚くなかれ満員状態。
つまりは、家賃高騰の煽りで家を追い出された人々が、
行く宛もなく家族そのままで地下鉄の人。
そして朝が暮ればそのまま仕事に行き、そしてまた地下鉄に帰ってくる、
そんな暮らしをしているひとが、ゴマンと居るのには心底驚いた。

そしてふとしたことで迷い込んだその地下帝国。
驚くなかれあのトランプパレスのそのすぐ下の地下道に、
家財用品一式を丸々備えた地下のアパートが存在していた、と。
ニューヨークの地下帝国 ~ アンダーグラウンド・ギャラリー探検散歩記
知っている人は知っている知らないひとはなにも知らない
このニューヨークの地下に広がる巨大ホームレス帝国の怪。

そのほとんどの人々が国境の南からの不法移民。
つまりは、市の設置したホームレスシェルターにさえ出向くことのできない人々。
病気に罹ろうがなにがあろうが、
決して日の当たるところには出てこれないであろう、
ともすれば、この巷の大騒動に怯えきっては、
なおさら地下の奥の奥の奥底へと逃げ込んでいくはず。
果たして、このモグラ人の帝国をコロナショックが襲った時、
いったいなにが起こるのであろうか、と。








「ハーメルンに惑わされた街」



なんてことを考えているうちに、
なんとはなくも喉がガラガラしてきて、
で、それとなくも鼻がムズムズ。
ふとすれば、なんとなく頭がぼーっとしては、
なんだか微熱でもあるのかな、と、
と思った途端に、くしゃみが一発二発三発四発。

つまりわ?
コロナ!?
ではなく、そう、花粉症と言う奴。
この暖冬の影響で今年は花粉症の始まりがぐっと早まって、
犬の散歩の途中に、いきなり洟水グシュグシュ、目がしばしばの喉がガラガラ。

うーん、エヘン、と咳払いをした途端、
周囲の人々がはっとしては飛び退いて。

そう、このコロナ騒動のニューヨーク・シティ、
なにが怖いってつまりは人々の過剰反応の群集心理のヒステリー。

人前で下手に空咳でもしようものなら、
そのまま警察に通報されては、
あの宇宙人のような連中から羽交い締めにされ両腕両足を抱えられては救急車に押し込まれて、
その後の消息は誰も知らず・・
そんな悪夢がまさに洒落にならない不気味さがある。

人と人とのふれあいの、寄り合いの、紡ぎ合いの、
そのすべてを断ち切られては手元のIPHONE、
そこから流れ出すハーメルンの吹く笛の音色に連られては、
どこぞの洞窟の奥のその奥の奥底の地下帝国、
あるいは、異常発生したネズミたちのように、
集団狂気に駆られては次から次へと海の中に身を投げて・・

下手なことに巻き込まれないように、
言われた通りに大人しく家に居た方が得策のようだ・・









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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾歳月
世界放浪の果てにいまは紐育在住
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

©終末を疾うに過ぎて...
無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ

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