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John Riley Drum Clinic at Sam Ash Music store New York City

Posted by 高見鈴虫 on 27.2007 音楽ねた   0 comments   0 trackback
John Riley Drum Clinic 
at Sam Ash Music store New York City

途中からですが、行ってきました。
7時半ごろついたら、ほぼ満員。
で、途中からは人が集まりすぎて、酸欠気味。
人種年齢ジャンル懐具合社会的地位、
みんなそれぞれ違うけど、みな一様にドラム馬鹿。
超真剣で、すごくカルトな雰囲気。
メモ取ってる人とかいて。
ハンディカム回してる人とかもいて。
なんとなく、緊急記者会見、
或いは、
教祖様いらっしゃい、的な。
ちょっとかなり、引いた、じゃない、逆、
思わず一歩二歩、ずいずい踏み込んでしまった。

で、クリニックの内容、
実はぜんぜん期待してなかったんだけどさ、
それがそれが、実際には凄く面白かった。
とにかく、唖然。なにが、俺の間違い方が(笑
つまり、先生、正しすぎます、みたいな。
ああ、私のこれまではなんだったのか、とか。

ああ、もっと早く人に教わっていれば、
間違った道を爆進することもなかったのに、と、
つくづく、もう一度、つくづく、思ったものでした。

でもさ、
John Riley、すごく素敵な人でしたよ。
ほんと、アーティスト、というよりも、
技術屋、本気の職人、という感じ。
ひけらかし、というか、どうだ、できねえだろう、
的なところは全然なくて、
みなさんの悩みにお答えしますよ、とか、
ほら、こうやれば、もっともっと楽に良い音が出せる、
みたいな、種明かしが主。
基本的にはドラム叩いている時間よりも、
語り=解説する時間がほとんど。
そういった意味で、
ただ単に神業的なプレーが見てみたい、
という人は、口あんぐり開けたまま。
実際に問題に直面している連中、
つまり、真剣にJOHN RILEYを目指している連中には、
もう、涙が出そうなぐらいに貴重な時間、と。

それができない理由は、実は一生懸命やり過ぎて、
力を入れすぎることなんだよ、

から始まり、

いや、強く叩いてでかい音をだそう、なんて思ったことはないね。
でかい音を出す必要がある時は、別の方法を使うべきだよ。

モーラー奏法?
ああ、それはね、そんなにたいしたことじゃない。
ただ使うと楽ですよ、それだけ。
元はといえば、軍楽隊の鼓笛隊が、一日中ドラムを叩かせられて辟易している時に、
ああ、こうやってやれば凄く楽だ、ってところから始まった奏法。
やってみようか、ほら、こうやって。
こつはね、そうだな、タオルバング、かな。
ほら、シャワー室でタオルで人の尻をバチン、ってやる奴。
つまり、鞭の要領。
スティックじゃなくて、鞭を振るうように。
つまり肩からスティックの先までを一本の鞭と見立てて、
ほら、こんな感じ。
自然と、ほら、ここの脇、この脇の下がパクパクする。
と、こんな感じ。
どう、楽でしょ?
楽して叩ける、それが秘訣。

確かにね、筋トレ的な反復練習も大切だけど、
無理してでかい音をだそうとするより、
長い時間、3時間4時間5時間、
あるいは、永遠に音を出し続けなくてはいけない、
ということを前提に考えた方がいいよ。
つまりモーラー奏法を編み出した軍楽隊の心境。
つまり、先は長いんだ、焦ることはない、ってね。
つまり、気張らずに力を抜いて、
リラックスしてやることだよ。

リズムキープしようとしてもなかなかキープはできないよ。
気張ってやると必ず狂ってくるものでさ。
秘訣は歌を歌うこと。頭の中でずっと歌を歌い続けてる。
ドラムの音じゃなくて、歌。
適当に歌詞を考えて替え歌を作って歌ってたりするし、
俺は個人練習中によく作曲していたりするよ。

基本的に、自分の音を聴かないと上達はしないね。
つまり、ドラムだけ個人練習は必修科目。
その時にはとにかく自分の音だけに集中する。
集中するには自分の音に感動すること。
つまり、うわああ、おれって凄い、と思うように心がけること。
入り込むことだね。
そうやって入りこむコツは、
まずはスティックの打点をじっと観ること、かな。
自分に自分で催眠術をかけるんだ。

催眠術がかかるまで、
あるいは、身体が十分暖まるまで、
タムタムだけ、ダブルストロークを20分も30分もやっていたりするね。

まずは力を抜くこと。
上手にやろうなんてするから無駄な力が入る。
気長にやろう、と思ったら、
例えば、このリフ、超速で10分、とやるよりは、
3時間、ゆっくりと、飽きたら速めたり、強く打って弱く打って、
とやっていたら、力が入らないし、ずっと上達する、とか。

他のプレーヤーのスタイルを真似することはとても大切なことだよ。
確かに最初はなんか変な感じがする。それは当然。
なんかそれ、見ず知らずの食べ物を口にした時に似ている。
最初は、お、と驚いたり、下手するとうえ、となるけど、
食べているうちにこなれて来て、だんだん美味しくなってきて、
そのうち本当の味、裏の味までわかるようになる。
でもそれには時間が必要なんだ。
なんどもなんども味あわなくっちゃいけないし、
ましてやそれが血となり肉となるには相当時間が必要。
だから、コピーをしてて上手くできないことに焦らないことだよ。

確かにロックはバスドラが中心。
で、ジャズは?
へへへ、実はね、やっぱりバスドラが中心なんだよ。
ただ、音が出過ぎないようにと気を使ってるけど、
もともとはジャズだって4つ全てにバスドラを入れていたんだ、
ほら、こんな感じ。
なぜか、というと、
昔々はバンドマスターにベースの音がまったく聞こえなかったからなんだよ。
それが、ベースがだんだん良い音がでるようになって、
バスドラとベースのパートがぶつかるようになったとき、
4の音はベースに任せて、バスドラはもっと他のことに有効に使おう、
ということになったんだね。
でもね、やはり核となるのはバスドラ。
JAZZドラマーだって、実はバスドラの音が一番大切なんだよ。
どう驚いた?

確かに、ステージで自分の音がちゃんと聞こえる、なんてほとんど無いよ。
ましてやスタジオと同じ音がするなんてね、不可能だ。
で、聞こえないときどうするか。
いや、おれ、実はステージで自分の音はなるべく聴かないようにしてる。
むしろライブではなるべく観客になりきって、
全体の音の中で、うーん、ドラムちょっとうざいな、とか、
もうちょっと頑張ったほうがいいな、とか思ったりはしてる。

ましてや俺たちはドラムなんだよ。
どんなステージだって、ドラムがフロントにいるバンドなんて見たこと無いだろ?
つまり、一番後ろにいる存在。
核であり、基本であり、支えであり、つまり土台なんだ。
という事は、
基本的には誰もドラムの音をだけを聴きにライブに来ている訳ではない、
ということだよね。
俺が一番考えるのは、とにかくみんなと上手くやること。
他のメンバーに気持ちよくプレーしてもらうにはどうするべきだろうか、
と考える。
良い意味でも悪い意味でもそれが俺のスタイル。
世の中広いんだ。そんな俺のスタイルを好いてくれている人だっているだろう。

つまりはね、基本的なルーディメントはなにも変わらず、
あとは、順列と組み合わせ、なんだよ。
それに、アクセントの移動と、音の強弱、速さ、倍テンを組み合わせて、
なんとなく、フレッシュな音が出たような錯覚をさせる、と。
つまり、やっていることはあまり大差が無かったりするんだ。

例えばね、これ、いまやっているこれ、
これさえやってれば、まあ、JAZZなんてどうにかなってしまう。
それに、例えば、これ、或いは、これ、ほら、なんとなく音に聞こえるだろ、
でも、やっていることは同じ。
この、なんとなく音に聞こえる、ってのを、表現力、と言うみたいなんだけどさ。

自分のスタイル、を作りたければ、
もうとにかく長い時間プレイすることだね。
そのうち、ああ、もう、これしかできない、やりたくない、と思う音が出てくる。
つまりそれが君のスタイル、という奴なんだよ。
考えてできるものではない、と思うな。

どうでしょう。
身に詰まされる話ばかり、でしょ?

なんかしみじみ、おれ、間違えてたな、と。
でも間違えながらでも続けてこれたってだけでもいいとしようか、と。
今からでも十分修正がきく、というか、
そう、焦らず気張らず、気長にやろう、と思いました。


で、JOHN RILEYの〆のことば、

どーせ、こんなこと(JAZZ DRUM)やってたって、
金にもならないし、だれにも誉められるわけでもないしさ、
だからせめて、ああ、ドラム叩けて楽しいな、と思おうぜ、
思えるように、好きなことやろうよね、

だって(笑

それがすべて、という気がした
やっぱ、本物っていいな、と。
おもわず感涙!


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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾歳月
世界放浪の果てにいまは紐育在住
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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