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パフォーマーである以上、ステージが全て、と嘯いていた時代があって

Posted by 高見鈴虫 on 05.2008 音楽ねた
珍しく酔っ払ってます。
いやあ、辛いことが多くてさ、色々な意味で。
割とやけになってる俺。

まあいいや、酔っ払いついでに戯言一発。
本音バリバリだぜ。

むかしむかし、

パフォーマーである以上、
ステージが全て、と嘯いていた時代があって、

ステージの自分が本当の自分で、
後は、まあ、それに対する修行の時間、
そうあるべき、
ぐらいにしか思っていなかったから、
だから、
ステージ以外の自分は、
別にどうでもいいもの、と思っていた
そんな昔の癖で、
俺は、ステージ以外の自分なんて、
別にどうでもいいや、と思っていたそのままに、
ステージを降りた以降の人生を歩んでいた、
つまり、
あれから俺はずっと抜け殻で、
抜け殻として抜け殻の奴らを抜け殻として扱いながら生きてきたんだな、
と唐突に気がついた。

しかしながら、
それほどまでに大口を叩く俺が、
果たしてどれだけのステージをやったことがあるのか、
と聞かれると、
むっと、口をつぐんでしまう。

ステージで燃え尽きたことがあるか?
燃え尽きるぐらいのステージをやったことがあるか?

それが俺が、
ずっとずっと自分に問い続けていたこと。

それが、つまり、
まだ諦めきれない理由なんだよ、と。

自己ベストの状態を、録音に録りたい、
残したい、と思って、
これまでずっとやってきたけれど、
でも、
一人でマイクに向かっていくら叩き込んでも、
ドラムはドラムとしてドラムだけで完結するのは、
やはり無理があるな、とちょっと思い始めている。

いや、例えば、
ANDY NEWMARKも
JOHN BONHAMも
ELVIN JONESも、
HORACIO EL NEGROも、
DAVE WECKLEでさえ、
やはり、ドラマーとして完結できるぐらいの
力を持っているじゃないか、
と、
だから諦めちゃいけない、
と思って、
だからそれにどれだけ近づけるか、
と思っていたけれど、

やっぱり、リズムって、
人と合わせてはじめてなんぼ、
他人と絡んではじめて、
そう、そうあらねば、と改めて思い始めた。

ドラムだけで自己完結してはいけないんじゃないか、
いや、
人と合わせてなんぼ、になるためには、
自己完結できるぐらいの力量が必要なんじゃないか、
と思っていたけれど、

そう、俺、そう思いながら、
ドラマーのドラマーによるドラマーのための
自己満足の方法ばかりを追い求めていた気がする。
結果、小技ばかりが増えて、
或いは、人に上手い!と言わせるためのサーカス芸ばかりが増えて、
まあ、人によっては、それはそれでいいのだろうけど、
でも、それは俺の目指していたものとは違う。

リズムは絡んで初めてリズム。
ビートが芯があって初めてビート。
それ以外は必要ない、筈、じゃなかったのかな?

ANDY NEWMARKのように、
TONY THOMPSONのように、
CHARLIE WATTSのように、
STEVE JORDANのように、

スネアとバスドラの一発だけで、
おおおお、と思わせるなにか、
それこそが、
俺の目指していたことじゃないのかな?

左手でレガートが刻めるようになって、
左足でカウベルうちながら、バスドラとフロタムのダブルストロークで32拍子。
そら凄いでしょ、なんて。
2人分3人分の音が出せるようになって、
ほらほら、どうです、面白いですか?俺は上手いですか?先生ですか?
なんて、
そんなことばかりやっていながら、

いつのまにか、
ビートを失い、リズムが絡めなくなって、
お前いったいなにをやっているんだよ、と、
改めてつくづくそんな自分に疑問を持ち始めた。

そう、音楽って、
少なくとも、グルーブってそんなものじゃない筈。

俺はね、正直言って、ドラムのテクニックなんてどうでも良かったんだよ。
そう、その筈だったよな。

ただただグルービーで、ファンキーで、そういう音楽が、
強烈な、まるでブラックホールみたいなポケットに入ったまま、
上手いの下手だの、間違えたのとちったの、走ったのもったたの、とか、
もうそんな次元を完全にぶっ千切った強烈なグルーブ、
嵐の夜のストーンズのGiants Stadiumみたいな、
鮨詰めで酸欠者がばたばたぶっ倒れたROSELANDのLENNY KRAVITZみたいな、
ハロウィンの夜のJANES ADICTIONみたいな、
RITZのGUNSみたいな、
そしてそして、
LOS VANVAN、ISSAC DELGADO、PUPY、KLIMAX、
あのCUBAのTIMBAの連中の、あの強烈なポケット。
まるで錐揉み状態のような、あのとてつもないグルーブ感。
俺が目指していたのはつまりはそういうものじゃなかったのかな。

一人でスタジオにこもって、
メトを相手に三時間四時間五時間、
ついに足が攣って、手首が凍って、
ああ、もうできない、ってぐらいまで叩き込んで、
で、疲れ切ってスタジオの鍵を閉めるとき、

果たして、
こんな状態で、燃え尽きてしまっていいのだろうか、
と改めて思い初めていて、
いや、違う、その逆だよ。
まだまだ足りない。そんなもので疲れてるぐらいなら止めたほうがいい。
そうその通り、
ドラマーはドラマーとしてドラマーのための完璧を目指すべきなんだよ、
と自己葛藤。

と言う訳で、
息抜きって訳じゃないけれど、
そろそろ、本気の本気で、
自己ベストのバンド、という奴を、
或いはその青写真だけでも、
まじめに考えるべきかな、とふと思った。

改めて、
バンドやりたいな。
すげえライブやりたいな。
ジャンルなんてどうでもいいからさ、
自己満足でも何でもいいから、
客なんかいてもいなくてもいいから、
納得できるライブというやつを、
ステージの上で、
強烈なポケットの中にはまり込んで、
恍惚として自分が真っ白になるぐらいに、
そんな凄えステージってやつを、
もう一度やりたいな、
とつくづく思っている。

そろそろ繭から出るべきだろうか。
そろそろ諦める、ということを諦めるべきだろうか。
そろそろ、本当の自分という奴を、
OPENにしてもいい頃だろうか、
と思ってる。

焦りかな。もう歳だしな。
少なくともビジュアル系は無理だろうな。

そう、老いへの恐怖。
もしかしたらそうかも知れない。
まあそれでもいいよ、
焦りで結構。
焦らなくっちゃ。

締め切りのない原稿はいつになってもできあがらない。
ライブの予定のない練習はいつもだらけてしまっているしね。

そうでもしなくっちゃ、
そのうち、ステージにおむつをして上がるようになっちまうぜ、
なんてね。

ローリングストーンズのような、TIMBAがやりたい人、
或いは、その逆、
そんな人、いらっしゃいますか?
なんて、CRAGS LISTに広告を出してみても、
多分、だれも来ないよな(笑

なんでもいいよ、パンクでもヘビメタでもジャズでもサルサでも、
とりあえず、誰かなにかやらない?って感じ。

そう、もう個人練習、そろそろ煮詰まってる、のかな(爆

これ、戯言、じゃない、泣き言かな。

最近疲れてるからね、色々な意味で。

ああ、と溜息をひとつ。

プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ

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