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12-12-12 サンディ救済コンサート 不良老人たちの宴

Posted by 高見鈴虫 on 13.2012 音楽ねた
20012年12月12日、
32丁目のマジソンスクエアガーデンで、
台風サンディ救済コンサートが大々的に行われた。
ニューヨークのフリープレスで派手な宣伝がうたれ、
ケーブルテレビにおいても複数チャンネルが同時に放送することで、
まあ、大変な熱の入れ用だった。

ちなみに犬の散歩仲間のアリーンさんも、
どこからチケットが回ってきたやら、
また多分昔取った杵柄の不動産屋関係なのだろうが、
この日ばかりは犬の散歩を放ったらかして、
いそいそと出かけてしまった、という次第。

という訳でコンサートだ。

7時半から始まった放送、
ブルース・スプリングスティーンを皮切りに、
ボンジョビからストーンズからTHE WHOから、
演奏の合間のセッティンうの時間を募金電話の呼びかけに使いながら、
次々にスーパーボールのハーフタイム・ショーに出演できるクラスの超大物が、
まさにこれでもか、と立て続けに出てくる出てくる。

そしてまた、
正直言って、出てくる人々、全てが、かたっぱしから徹底的に老人ばかり。
なんでここまで、老人ばかりを集めなくてはいけないのか、
とつくづく不思議になってくるほどの老人祭り、といったところ。

まあね、確かに、大物ならキャリアが長くて金もある分、
ハズレも少ないだろう、つまり絶対安全パイ、というのはある。
それでも滑ってしまうストーンズというバンドなんかもあるにはあるが、
滑る滑らないの落差が激しいのも売りであった時代の産物、
と考えればそれも許される、ということ。

が、しかし、だからと言ってここまで老人ばかりをかき集めることもないではないか、
とは思ったが、
そう、では新しいバンドで、こういう場所に出れる風格を備えたバンド、
確かに、無いよな、と思った次第。

といううわけでロックな夜であった。

そして、ロックという音楽が、
いまや徹底的に老人によるオヤジの為の音楽、
に成り下がった、というよりも、過ぎなかった、というのを再認識した次第だが、
つまり、客層として一番カネを持っている世代の人々に向けて
ダイレクトにアピールした、という意味では、
例えば、ボンジョビのパフォーマンスに感激して
電話一本で1億円をぽーんと寄付したような強者たち、
を対象にした、ということであれば、
この救済コンサートはまさに大成功、と言ったところなのだろう。

ちょうど10時頃に出演したストーンズの、
そのあまりにもどうしようもない演奏を背中に聞きながらさっさと犬の散歩に出かけた訳だが、
ドッグランで会ったジャニーさん、
ボブディランやらドアーズやらストーンズやらジミヘンやらやらと、
時代を共にしたまさにロックの生き証人のような人。

あれ、コンサート、観ていないの?と聞くと、
いやあ、あたしも歳を取ったわねえ、ばかり思っちゃって、
気が滅入って着ちゃったのよ、と一言。

なんかさ、このステージの人々を見る限り、
あたしらの世代もそうそうと先が長そうにも思えないから、
棺桶に持っていくぐらいなら、有り金全部、ぱーっと寄付でもしちゃいなさい、
なんて言われているようでさ、
という辛辣なお言葉。

ちなみに彼女は70近くなってレディーガガのファンで、
ボーイフレンドとともに、ダフ屋で買った410ドルのチケットが高いかやすいか、
という話をしていたのだが、
どうせいつ死ぬか判らないのだから、食べ物と芸術鑑賞にはお金は厭わないは、という話。
うーん、肖りたい。

で、そうそう、12-12-12である。

スプリングスティーンもボンジョビもニルバナももともとあまり好きでなかったし、
こういうステージでストーンズが滑るのも予想通り。
昔取った杵柄かついつい後ろのドラマーにばかり目が行ってしまうところがあって、
さすが大御所、いかにもギャラの高そうなドラマーを使っていますなあ、と思わず溜息。

その中でも特筆すべきはエリック・クラプトン。

うーん、スティーブ・ジョーダンとウィリー・ウィークスかあ。
いかにもキワモノ的に危なっかしいラインナップ。
とくにスティーブ・ジョーダン、
俺はこの人の滑ったステージを何度も観ていて、
思った通り、凄まじくキワモノ的に
すれすれなる綱渡りプレーを披露してくれた訳だが。

まあね、どうせウィリー・ウィークスを使うなら、
アンディ・ニューマークと一緒に見たかった、とも思うのだが、
いまのあの見る影もなく太り切ったアンディ・ニューマークでは、
ちょっとあのステージにおいても浮いてしまっていただろうか、
とも思う次第。

という訳で、途中で飽き飽きして寝てしまった訳だが、
録画していたビデオはすっかり途中で尻切れていた。
なんと、12時終了の予定のコンサート、
終了したのは1時半過ぎ、だったらしい。

うーん、予測不可能、ということか。
それもロック、つまりは、大時代的であった訳だ。
やられたなあ、と思った。

プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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