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なんとなく虎馬経験 その一

Posted by 高見鈴虫 on 20.2008 今日の格言
なんとなく会話の流れから、
どうしても忘れられない、人生を変えてしまった経験、
つまりトラウマについての話になった。

ほとんどの人々が、最初の性的体験とか、
ゲイに目覚めた瞬間、とかの話だったのだが、
いざ、俺の番が回ってきて、
で、うーんと悩んでしまった。
俺ってゲイでもなく、
そう、元々センシティブなタイプじゃないんで、
トラウマなんて上品なもの、なんか似合わないよ、と。
でも、
そう、そう言えば、
夜に目が覚めて床を這いずりながら靴を探してしまうことがある。

イライラ戦争時代のイラン。
テヘランに辿りついた最初の夜、
疲れ切って寝ていたら深夜の空襲警報にいきなりたたき起こされて寝耳に水。
逃げろ、逃げろ、と怒鳴られているのだが、どうしても寝る前に脱いだ靴が見当たらない、
だから、靴を履いて寝ろ、とあれほど言ったじゃないか、と罵られながら、
待ってくれ、ちょっと、待って、あれ、靴はどこだ、ああ頼むから置いていかないでくれ、
と焦りまくった。
だから今でも、深夜にいきなりふと目が覚めて、あれ、靴はどこだ、と思うことがあるんだよ、と、
と話したら、みんなシーンとしてしまった。

プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾歳月
世界放浪の果てにいまは紐育在住
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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