Loading…

BUT NOT FOR ME in TOKYO - 11

Posted by 高見鈴虫 on 15.2012 旅の言葉
そしてニューヨークだ。
地下鉄の中の疲れ切った人々の表情。
あいも変わらずか。
東京までわずか14時間。
そのうちのほとんどの時間は寝ているわけで
つまりは映画の1、2本を観ていれば辿り着いてしまうあの不可思議な街。
もはや忘れかけているあの風景が
ニューヨークの地下鉄の中でオーバーラップを繰り返す。
帰ってくるべきだったのだろうか。
まだあの街の人々は
耳障りな甲高い幼稚声のテクノビートに煽られながら疲れ切って足を引きずるように
あの交差点で交錯しているのか。
それにしても
未だに鼻の中にこびりついて離れないあの東京の匂い。
きな臭く甘ったるく生臭く、
あの胸のムカつくいやらしい匂い。
そんな匂いを思い出しながら、ふと目をあげると、いきなり目の前にあの東京の風景が広がっているようで、
まだまだジェットラグの霧の中を彷徨っているきがする。
早く家に帰って、そしてシャワーを浴びよう。
一度でも二度でも、この東京の匂いが消えるまでは。

IMG_0084.jpg

プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾歳月
世界放浪の果てにいまは紐育在住
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

©終末を疾うに過ぎて...
無断丸々転載・そのまま転写はご勘弁ちょんまげ

月別アーカイブ

検索フォーム