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「この世で唯一絶対最強の武器」

Posted by 高見鈴虫 on 04.2006 嘗て知った結末   0 comments   0 trackback
あいつのことが忘れられずに、
眠れなくて深夜のジム、
ウエイトとトレードミルとサンドバッグで、
徹底的に自分を痛めつけて、
しかし忘れられない、あいつのことが。
あいつの声がいまも頭のなかをぐるぐる。
あいつの匂いがいまも胸の奥に漂って。
いくら走ってもいくら汗を流しても、
消えることのないその面影。
あああ、忌々しい、ああ、たまらない、と、
思わず、ビッチ!と大声で叫んでしまったその時、
周りを囲んだ男たちが、苦笑いを浮かべて振り返った。
YES、YES MEN.YES INDEED。
そう、その通り、判るぜ、と。
今日も深夜のジムにまた一人、
女に傷ついた男がさらに己を痛めつけている。
男を本当に倒せるのは拳でも武器でもない。
女の気変わり。
女の視線と、その唇から吐かれる一言の言葉こそ、
この世に存在する唯一絶対最強の超ウルトラ破壊兵器なのだ。

ただしそれは、女には効かない。
それがまた、世の中の面白いところなんだけどね。


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プロフィール

Author:高見鈴虫
日本を出でること幾年月。
世界放浪の果てにいまは紐育在住。
人種の坩堝で鬩ぎ合う
紐育流民たちの日常を徒然なく綴る
戯言満載のキレギレ散文集

*お断り 
このブログ記事はフィクションであり実在の人物・団体とは一切関係ありません藁

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